では次が最後です! 最後の失敗原因は何でしょうか?
「プロジェクトの活動内容を発信していない」です。
それは、「DXプロジェクトを実施しているのは知っているけど、何をやっているかは知らない」という状況になるやつですか?
その通りです。DXプロジェクトにおいてIT活用はあくまで手段であって、ビジネスモデル変革を起こすことが本当のねらいです。どんどん人を巻き込む必要があります。発信は巻き込みの重要な方法の1つです。
そうですよね。成功企業での例を教えていただけませんか?
下図を見てください。これはモジュラー設計変革プロジェクトで、3カ月に一度社内報告会を行い、改革範囲をどんどん拡大させた例です。
3カ月に一度、報告会を実施ですか! 多いですね(笑)。具体的にどんなことを報告したのですか?
最初にキックオフ、3カ月後に構想企画の結果報告、その3カ月後に製品Aのモジュール受注開始の報告、さらにそのまた次には製品Aのモジュール化について効果測定結果の報告を……といった感じで3カ月間ごとに実施成果の報告と次の計画共有がなされました。
この報告会では、プロジェクトオーナーである工場長の号令で、工場の食堂に管理職以上を集合させ、プロジェクトリーダーが主体となって報告しました。頻繁な報告会でしたが、毎回大変盛況で元気の出る内容でしたよ。
なるほど、社内発信と巻き込み方法のイメージがわいてきました。
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