「冷蔵庫青く光らせて」、ドン・キホーテのPB家電開発舞台裏未来につなぐ中小製造業の在り方(2/3 ページ)

» 2022年03月24日 09時00分 公開
[池谷翼MONOist]

色や光で「ドンキらしさ」演出

MONOist 「ドン・キホーテらしさ」を感じさせるリクエストですね……。

小川氏 ドン・キホーテは「ドンキらしさ」をよく理解していると思います。当社からはおしゃれな製品を提案することもあるのですが、それよりもライトアップなどで若い人の気を引く製品を好みます。

 カラーリングや柄も重視しているようです。ホットプレートの製品開発では、一般的な黒色のプレートの他に、白色のもの、竹やストーンテイストのプレートもサンプル品として作ってほしいと要望されました。ドライヤーなど美容家電の色は、特にこだわりがある印象です。

ドン・キホーテで販売する美容家電[クリックして拡大] 出所:ドン・キホーテ

 他方でドン・キホーテは、ファミリー層向けにウイングを広げてもいます。そういう層が「光る製品」を欲しがるかというと、それは違うでしょう。そのため、店舗ごとに立地やメインターゲット層を考慮して商品を配置しているはずです。

MONOist 特に印象深かった製品はありますか。

小川氏 当社ではじめて手掛けたLEDのデスクライトシリーズですね。知的財産権の関係でLEDライトが使用できず、苦労しました。

 あとはテレビです。TVは昔から付き合いのある工場で製造していたのですが、ネットでも大きな話題になった50インチの4K液晶テレビとは違い、当時は家電メーカーによるテレビボード外販がなかったので中国や台湾の工場から仕入れていました。また、いまではヒット商品になったしずく型の加湿器も、当社が他社に先駆けて展開したものでして、思い入れがあります。

アズマが納品した32インチの2Kテレビ[クリックして拡大] 出所:ドン・キホーテ

受託で見えた限界、ブランド立ち上げにチャレンジ

MONOist PB製品開発とは別に2021年10月、アズマはオリジナル家電ブランドを2つ立ち上げました。狙いは何ですか。

小川氏 先ほどお話しましたが、当社の企画提案は基本的にほとんど受け身です。顧客にボールがある状態で商品開発を進めていくので、社内の製品企画力はあまり強くありませんでした。

 ただ、こうした受託形式の事業はいずれ行き詰まる、淘汰されるという強い危機感を持っていました。競合他社を見渡すと、薄利で低価格の製品を売る業者は少なくありません。しかし、当社を含めて中小製造業同士で張り合って低価格化を続けていても、当社にも、業界全体にもあまり良い結果をもたらさないだろうと懸念していました。だからこそ、自社の強みを生かして、製品を作らなければと決めました。

ドン・キホーテの店舗外観[クリックして拡大] 出所:ドン・キホーテ

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