富士通とYE DIGITALが戦略的協業、製造業の「SAP S/4HANA」移行を支援製造マネジメントニュース

富士通とYE DIGITALは、「SAP ERP」のメインストリームメンテナンス終了に伴い、製造業の「SAP S/4HANA」への移行を支援するために協業する。スムーズな移行を支援するほか、業種固有の付加機能を構築、連携して追加提供する。

» 2022年03月28日 14時00分 公開
[MONOist]

 富士通は2022年3月15日、SAP SEの「SAP ERP」のメインストリームメンテナンス終了に伴い、製造業の「SAP S/4HANA」への移行支援を目的とした、YE DIGITALとの協業を発表した。

 製造業でも広く導入されているSAP ERPは、2027年にメインストリームメンテナンスが原則終了する。そのため同システムを導入済みの企業は、後継製品のSAP S/4HANAへの移行が主な選択肢の1つとなる。一方で、移行時のコストや移行期間中のシステム稼働などが課題になっているという。

 今回の協業は、両社の技術やノウハウを持ち寄ることで、SAP S/4HANAへのスムーズな移行を支援する。さらに、対象企業のニーズに合わせた業種固有機能を付加することで、顧客の事業を支える基盤を提供する。

 富士通は、「SAP S/4HANA BLUEFIELDコンバージョン」を活用した移行手法や、これまでの製造業およびSAPビジネス関連の技術、ノウハウ、PoC環境などを提供。YE DIGITALは、製造業に必要なコンサルティングやSAP製品上のデータ移行プロジェクトのノウハウなどを提供する。これにより、システム停止時間を最小限にとどめ、移行に伴う業務見直しなどにより、ユーザーの課題解決も支援する。

 また両社は、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの最新技術を活用可能にするデータ連携基盤「SAP Business Technology Platform」を、ユーザーのニーズに合わせて導入可能な体制を構築する。富士通の製造業向け個別受注生産ソリューション「Fujitsu Application for SAP Solutions Mass Customization」のテンプレートをYE DIGITALと共有し、SAP S/4HANAにはない付加機能を構築、連携して追加提供する。

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