東陽テクニカがOTA計測ソリューション手掛ける新会社を合同出資で米国に設立製造マネジメントニュース

東陽テクニカは2022年2月9日、同社子会社である米国のTOYOTechが携帯端末やアンテナ、OTA試験を手掛けるGeneral Test Systemsと合同出資して「AeroGT Labs Corporation」を設立すると発表した。AeroGT Labsの設立は同年2月中旬ごろになる予定。

» 2022年02月14日 14時00分 公開
[池谷翼MONOist]

 東陽テクニカは2022年2月9日、同社子会社である米国のTOYOTechが携帯端末やアンテナ、OTA(Over The Air)試験を手掛けるGeneral Test Systems(以下、GTS)と合同出資して「AeroGT Labs Corporation」(以下、AeroGT Labs)を設立すると発表した。AeroGT Labsの設立は同年2月中旬ごろになる予定。

AeroGT Labsの企業ロゴ 出所:東陽テクニカ

 AeroGT Labsの所在地は、TOYOTechの拠点と同じく米国カリフォルニア州のフリーモントで、代表者にはTOYOTech CEOのBo Han氏が就任する。事業内容は「世界各国でのOTA計測ソリューションの販売」としている。資本金は300万米ドル(約3億4500万円)。AeroGTの株式保有率はGTSが51%、TOYOTechが49%となる。

OTA計測ソリューションのイメージ 出所:東陽テクニカ

 東陽テクニカはGTSと2018年に総代理店契約を締結して、OTA計測ソリューションの販売を行っている。現在、自動運転分野では、信頼性の高い先進運転支援システム(ADAS)などを実現するために、車両の無線(V2X)通信性能をOTAで計測する重要性が高まっている。東陽テクニカは、GTSの特許技術であり、LTEや基地局向けの試験方法として3GPP(Third Generation Partnership Project)に認可されたRadiated TwoStage(RTS)法を使ったOTA計測ソリューションを、中国の国家研究機関であるCICV(China Intelligent and Connected Vehicles)やSMVIC(Shanghai Motor Vehicle Inspection Certification Tech Innovation Center)などから受注している。今後は中国に加えて米国での展開も視野に入れているという。

 AeroGTは、GTSと東陽テクニカ、そしてTOYOTechが持つ製品やソリューション、また自動車市場への知見や販売力を生かすことで、GTSのOTA計測ソリューションを中心に世界市場で販路を拡大していくとしている。

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