Mathworksは、リアルタイムアプリケーション作成用ソフトウェア「Simulink Real-Time」のアップデートを発表した。RCPおよびHILテスト機能が強化され、同ソフトウェア上で「QNX Neutrino RTOS」が利用可能になった。
Mathworksは2020年10月14日、リアルタイムアプリケーション作成用ソフトウェア「Simulink Real-Time」のアップデートを発表した。同社のWebサイトからダウンロード可能だ。
今回のアップデートにより、モデルベース開発に基づくRCP(ラピッドコントロールプロトタイピング)機能とHIL(ハードウェアインザループ)テスト機能が強化された。また、BlackBerryのマルチプロセス64ビットPOSIXに準拠した「QNX Neutrino RTOS」が、Simulink Real-Time上で利用可能になった。
エンジニアは、I/OドライバーブロックによるSimulinkモデルの拡張、リアルタイムアプリケーションの自動構築、計測器の作成が可能になり、ターゲットコンピュータ上で対話的もしくは自動的に実行できる。車両や航空機などのテストをする際も、物理システムを仮想のリアルタイムシミュレーションに置き換えることで、テストにかかるコストが削減できる。
さらに、刷新されたSimulink Real-Time Explorerでリアルタイムアプリケーションを制御、構成し、App Designerを用いてグラフィカルな計器パネルやアプリケーションが作成できるようになった。MATLABとSimulink Real-Timeのみで、リアルタイムアプリケーションとの通信テスト、キャリブレーションのアプリケーションやスクリプトの開発ができる。
その他、以前のバージョンで作成したモデルを自動でアップグレード可能になり、新たなFile Logブロックも搭載している。
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