西友が「店産店消」の無農薬レタス、植物工場の低コスト化で実現スマートアグリ(2/2 ページ)

» 2020年03月02日 11時00分 公開
[池谷翼MONOist]
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プランツラボラトリーの「栽培のレシピ」を活用

 LEAFRU FARMは屋内施設であるため、プランツラボラトリーの環境制御技術が直接的に生かされているわけではない。ただ立川氏は「これまで当社は環境制御技術を活用し、植物の安定的な成長に必要な環境条件、いわば『栽培のレシピ』を探る取り組みを続けてきた」と語り、こうしたノウハウがLEAFRU FARMのレタス栽培においても活用されていると語った。

LEAFRU FARMで生産されたレタスの特徴[クリックして拡大]出典:西友 LEAFRU FARMで生産されたレタスの特徴[クリックして拡大]出典:西友

 植物工場を店内に設置するに当たって苦労した点を立川氏に尋ねると「水道設備などのインフラが整っている上、床もしっかりしていて屋外の地面のような不安定さもない。また、(上福岡店は)駅から徒歩数分程度の立地で利便性もよい。正直、屋外に開設するよりも労力はかからなかった」と回答が返ってきた。

 また立川氏は「実際にLEAFRU FARMのレタスを食べた人からは『農薬由来の苦みが無く柔らかい』『味もよく自然にたくさん食べられる』という声をいただいている。今後も屋内水耕栽培を通じて、安心安全な野菜を生産していきたい」と今後の展開に向けての意気込みを語った。

収穫されたレタスは上福岡店地下1階の野菜売り場に陳列される[クリックして拡大] 収穫されたレタスは上福岡店地下1階の野菜売り場に陳列される[クリックして拡大]

 なお、LEAFRU FARMで栽培したレタスは上福岡店に加えて小手指店、西荻窪店、光が丘店、リヴィンオズ大泉店の近隣4店舗にも出荷するという。

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