次に、求人倍率と完全失業率の推移について確認したい(図8)。有効求人倍率と新規求人倍率について見ると、リーマンショック以降緩やかに上昇し続けている。有効求人倍率は、現状では約45年ぶりの高水準、新規求人倍率は過去最高水準で推移している。完全失業率については、リーマンショック以降ほぼ一貫して減少傾向が続き、約26年ぶりの低水準となった。
求人倍率の高まりに関連して、事業所の従業者規模別求人数推移について見ると、500人以上の事業所についてはほぼ横ばい、30〜99人、100〜499人の事業所については緩やかな上昇傾向である。29人以下の事業所に関係する求人数は2009年以降、30人以上の事業所の求人数と比較して大幅に増加していることが分かる。(図9)
従業者規模別の雇用者数の推移については、従業者規模が30〜99人の事業所については横ばい、100〜499人の事業所については緩やかに増加している(図9)。500人以上の事業所が右肩上がりで年々雇用者数を増加させている一方、29人以下の事業所は右肩下がりで推移しており、従業者規模の小さい事業所ほど新たな雇用の確保が難しいと考えられる。
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