富士通フロンテックと富士通アドバンストエンジニアリングは、太陽電池センサー付きビーコンやセンサープラットフォームを活用して、工場内ピッキング作業者の動線を分析するソリューションの実証実験を実施した。
富士通フロンテックと富士通アドバンストエンジニアリングは2018年12月10日、工場内作業者の動線を分析するソリューションの実証実験を開始した。実験は富士通フロンテックの新潟工場にて、同月14日まで実施された。
実証実験では、富士通フロンテックの「太陽電池センサー付きビーコン」「センサープラットフォーム(クラウド)」と、富士通アドバンストエンジニアリングのソリューション「GLOVIA ENTERPRISE MES Smart Shop-Floor」を組み合わせ、工場内のピッキング作業者の動線を分析した。
具体的には、工場内のピッキングエリアと組み立てラインの合計20カ所に太陽電池センサー付きビーコンを、ピッキング台車には受信機をそれぞれ設置。作業員が台車を使用してピッキングしている場所をビーコンの位置情報により検知し、その情報をセンサープラットフォームで集約する。台車の位置情報はGLOVIA ENTERPRISE MES Smart Shop-Floorで可視化し、そこから動線情報を分析。ピッキング作業の効率化につなげる。
実験に使用した太陽電池センサー付きビーコンは、123×24×12mmと小型ながら、太陽電池と蓄電機能を搭載する。そのため外部電源が不要で、夜間や消灯時でも約30時間稼働できる。また、温湿度や照度など複数のセンサーを備えており、50ルクス(屋内非常階段の照明に相当する明るさ)と低照度の環境にも対応する。
GLOVIA ENTERPRISE MES Smart Shop-Floorには、人や物のセンシングデータをリアルタイムに取り込み、蓄積し、可視化する3つの機能が備わっている。
両社は、今回の実証実験により、電源不要で低照度下でも使用できる太陽電池センサー付きビーコンを工場や倉庫などで活用するための最適な設置方法や運用ノウハウを蓄積する。さらに、同ビーコンとGLOVIA ENTERPRISE MES Smart Shop-Floorの連携による動線分析手法を検証し、動線分析ソリューションのビジネス拡大を目指す。
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