シーメンスPLMソフトウェアは、プレス・アナリスト向けイベント「Siemens Industry Analyst Conference 2018」において、同社傘下のメンター・グラフィックスのワイヤハーネス設計ツール「Capital」を中核とした車載電子/電気システム開発ソリューションを、トヨタ自動車が採用することを明らかにした。
シーメンスPLMソフトウェアは、米国ボストンでプレス・アナリスト向けイベント「Siemens Industry Analyst Conference 2018」(2018年8月27〜30日、現地時間)を開催。同年8月28日の基調講演に登壇した同社 社長兼CEOのトニー・ヘミルガン(Tony Hemmelgarn)氏は、同社傘下にあるメンター・グラフィックス(Mentor Graphics)のワイヤハーネス設計ツール「Capital」※)を中核とした車載電子/電気システム開発ソリューションを、トヨタ自動車が採用することを明らかにした。
※)関連記事:自動車の電子/電気システム開発をフロントローディング化、メンターが新ツール
ヘミルガン氏は「Innovation without Boundaries」と題した講演で、さまざまな技術の融合により新たなイノベーションが生まれていることを示し「ユビキタスイノベーションの時代に入ってきた」(同氏)とした。このユビキタスイノベーションの時代では、従来のCADやCAE、PLMといった製品カテゴリーによる境界は消えて、顧客の価値を生み出すための新たな統合が始まるという。
シーメンスPLMソフトウェアでは、このトレンドを捉えるべく、顧客への提案活動を、「Closed-Loop Digital Twin」「Generative Engineering」「Electrical/Electronic Integration」「Autonomous Mobility/Electrification」「Additive Manufacturing」「Digital Factory」「IIoT Edge」「Electronics Manufacturing」「Cloud」という9つの最適化されたイニシアチブを核に展開していく方針である。
ヘミルガン氏は「Autonomous Mobility/Electrification」の採用事例として、米国の自動運転車やコネクテッドカーの大規模テストコースであるACM(American Center for Mobility)や、シーメンス傘下で航空機向け電動システムを開発しているイーエアクラフト(eAircraft)を紹介。さらに「トヨタ自動車との間で、MBSEをベースとする大規模な契約を締結したところだ」と付け加えたのだ。
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