モノづくりのコミュニティーのメイカーズリンクは「第22回 機械要素技術展」(以下、M-Tech 2018、2018年6月20〜22日、東京ビッグサイト)に出展。SNSでつながった12社が共同でブースを構え、バラエティに富む加工技術や製品を披露した。
モノづくりのコミュニティーのメイカーズリンクは「第22回 機械要素技術展」(以下、M-Tech 2018、2018年6月20〜22日、東京ビッグサイト)に出展。SNSでつながった12社が共同でブースを構え、バラエティに富む加工技術や製品を披露した。
展示会では、多くの自治体が共同出展の形を取っている。それぞれ地域色を生かした展示をしているわけだが、そんな中、少し毛色の違った共同出展の形を取っているのが「メイカーズリンク」だ。
メイカーズリンクはFacebookのグループを利用したモノづくりのコミュニティーであり、地域に縛られず、かつ参加資格も特に定められておらず、製造業、デザイナー、クリエイターはもちろんモノづくりに興味のある一般の方も参加することができる。そんないい意味での“緩い”コミュニティーから、12社の有志で共同出展の形を取ったブースはグループ内のデザイナーによってデザインされたブースで、他の共同出展に比べ目を引くブースとなっていた。出展の内容は、コミュニティー各社の紹介パネルと製品サンプルの紹介だ。
出展している12社を見てみるとなかなかバラエティに富んでいて、非常に興味深い。
メイカーズリンクでは、このようなコミュニティーを生かして共同受注にも対応している。仕事が多様化してきている昨今、中小企業にもさまざまな問い合わせが来る。なかなか1社だけではどうにもならないというのが正直なところであろう。
「うちにはできなくてもあそこならできる」
「うちだけでは無理でもあそこと一緒にやればできる」
といった状況が、コミュニティー内では頻繁に起こっているようだ。
これはコミュニティーに参加している企業にとっては仕事の幅を広げるチャンスなのはもちろんであるが、依頼する側にとっても非常にありがたい話だ。
いわゆる中小企業が1社で出展しても、これだけ会場が広いと埋もれてしまいがちというのが正直なところであろう。自治体が共同出展していれば、そこに参加するのもよい手段であるが、そういう形を取っていない地域だと出展するのに二の足を踏んでしまう企業も多いのではないだろうか。このような共同出展の形は中小企業が出展する際のスタンダードになるかもしれない。
落合 孝明(おちあい たかあき)
1973年生まれ。2010年に株式会社モールドテック代表取締役に就任(2代目)。現在、本業の樹脂およびダイカスト金型設計を軸に、中小企業の連携による業務の拡大を模索中。「全日本製造業コマ大戦」の行司も務める。また、東日本大震災をうけ、製造業的復興支援プロジェクトを発足。「製造業だからできる支援」を微力ながら行っている。
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