イーソルは、ロボット制御フレームワーク「ROS 2」を使った、組み込みシステム開発を支援するエンジニアリングサービスの提供を開始した。マイコンを使った小規模な組み込みシステムで、ROS 2の活用と商用化を進める。
イーソルは2017年9月27日、ロボット制御フレームワーク「ROS 2」を使った、組み込みシステム開発を支援するエンジニアリングサービスの提供を開始した。マイコンを使った小規模な組み込みシステムで、ROS 2の活用と商用化を進める。
ROS(Robot Operating System)は、分散処理やPublish/Subscribeメッセージングモデル、プログラミング言語非依存などを主要コンセプトとするオープンソースのロボット用アプリケーションフレームワークだ。
次世代版となるROS 2では、組み込み機器を含むマルチプラットフォーム化やリアルタイム制御、耐障害性の向上、複数ロボット対応など、商用化/実用化に必要なコンセプトが追加された。通信ミドルウェアには、信頼性の高いDDS(Data Distribution Service)およびRTPS(Real-Time Publish-Subscribe)プロトコルが採用されている。
今回提供を開始したエンジニアリングサービスは、同社のROSを用いたさまざまな開発実績と、組み込みシステム開発の経験をベースにしたものだ。このサービスには、ROS/ROS 2のアプリケーション開発、ROS/ROS 2と既存システムの統合、ロボット制御用ドライバ開発、ROS/ROS 2を利用したSDK開発などが含まれる。
また、同年9月21〜22日にカナダで開催されたROS開発者向けの会議「ROSCon 2017」において、ルネサス エレクトロニクスが同社製品へのROS 2搭載事例を発表。組み込み向けの軽量RTPSスタック「FreeRTPS」を、ルネサス製MCU「RX63N」に実装してROS 2の通信を可能にするデモを構築した。ルネサスでは、このROS 2の通信で用いたソースコードを一般公開するとしている。イーソルは、これをベースに、RXファミリを含むルネサス製マイコンでのエンジニアリングサービスも提供する予定だ。
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