産業用オンデマンド生産ネットワークの実現に向け、協業を発表製造IT導入事例

SAP SEは、暫定的に利用していた産業用3Dプリンティングを、注文から生産・配送までのシームレスなオンデマンド生産プロセスに変革するため、米総合物流王手のUPSと協業することに合意した。

» 2016年06月17日 09時00分 公開
[MONOist]

 SAPジャパンは2016年6月1日、SAP SEが、暫定的に利用していた産業用3Dプリンティングを注文から生産・配送までのシームレスなオンデマンド生産プロセスに変革するため、米総合物流王手のUPSと協業することに合意したと発表した。

 両社は、SAPの拡張サプライチェーンソリューションを、UPSの産業向け付加生産およびロジスティクスネットワークと統合する予定。これにより企業は、ボタン操作だけで簡単にオンデマンド生産が可能になるという。

 また、両社がそれぞれ保有するソリューション全体で協業し、オンデマンド生産における重要な要素の実現を目指す。具体的には、SAPを使った生産部品承認プロセスのデジタル化/シンプル化、3Dプリンティングによる発生コストの定量可視化の自動化を進める。

 さらに、午後6時までに送られた注文を明朝までに生産し、米国内のどこにでも配達するUPSのハブ空港での生産の仕組みを利用し、SAPのソフトウェアシステムから企業がオーダーを直接追跡できることを目指すという。

 SAPでは、今回の連携により、「直接的なデジタル生産と、工場からユーザーまでをつなげる、産業用オンデマンド生産ネットワークを実現できる」としている。

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