岐阜県は2013年9月から、県内の製造業とITを掛け合わせて新たな地場産業を生み出す「コア・ブースター・プロジェクト」を推進している。「CEATEC JAPAN 2014」では、同プロジェクトから生まれた製品の試作が展示された。
岐阜県は2013年9月から、県内の製造業とITを掛け合わせて新たな地場産業を生み出すプロジェクト「コア・ブースター・プロジェクト」を推進している。同プロジェクトは、公益財団法人ソフトピアジャパン、モノづくりスペース「Fab-core」、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)など、岐阜県に本拠を置く機関や施設が連携。主に県内の技術者やソフトウェア開発者、デザイナーなどを集めてワークショップ形式で新製品を開発するためのアイデアを共有する。「CEATEC JAPAN 2014」(2014年10月7〜11日/幕張メッセ)の同プロジェクトのブースでは、この取り組みから生まれた製品の試作が展示された。
コア・ブースター・プロジェクトから生まれた最初の製品が、岐阜県に本拠を置き升作りを手掛ける大橋量器、ソフトウェア開発を行うトリガーデバイス、IT・エンジニアリング分野の人材サービスを提供するパソナテックが連携して開発した「光升」だ。
底面部分に加速度センサーとLEDを内蔵しており、傾きを感知してその名の通り発光する。また、スマートフォンを利用して、発光する色を変化させることも可能だ。販売時期は未定だが、価格は税別で約1万円を予定しているという。
コア・ブースター・プロジェクトから生まれた森林資源とITを組み合わせた製品を開発するグループ「WAKU MOCK」は、タブレット端末と連動する積み木「ことばつみき」の試作品を展示した。
レーザーカッターで平仮名が刻印された積み木を本体に正しく並べてボタンを押すと、その文字列に対応した動物の名前がタブレット端末に表示されるという仕組みだ。今後、ソフトウェアの仕様を公開し、誰でも自由に開発が行えるようにする予定だという。
「コア・ブースター・プロジェクトでは、今後の訪れるIoT(モノのインターネット)の時代を見据え、これまで岐阜県内で行われてきたモノづくりとIT技術を組み合わせた新しい製品の開発を推進していく予定。今回展示した製品の中にはまだ試作品のものもあるが今後、量産や販売方法、プロモーションなどの検討も重ねていく」(担当者)
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