3Dプリンタ屋さんに聞く今後のモノづくり：zenmono通信（2/4 ページ）

[zenmono/MONOist]

3Dプリンタに親しんでもらうために

enmono　最近はSNS（ソーシャルネットワークサービス）でも、東京メイカーさんのうわさが広まってきていますね。どのようなオーダーがあります？

毛利氏　キーホルダーとか、そのような2.5次元的な使い方をされる方が、ほとんどです。パーソナル3Dプリンタは業務用と違って、出来ないものもあったり、失敗して焦げてしまうこともあります。

enmono　お値段は？

毛利氏　1時間あたり980円です（da Vinchiは500円）。

enmono　安い！

毛利氏　利益よりも、「3Dプリンタに親しんでもらいたい」という気持ちでやっています。また、「一般の方が、どんなものをつくりたいのか知りたい」という好奇心がありまして。今後、3Dプリンタが一気に普及すると、もう情報は得られなくなりますから。

enmono　3Dデータの直しも、お願いできるのですか？

毛利氏　はい。1時間当たり2500円で、ポンチ絵などからデータを起こすこともできます。StoneSoupの浦元社長は2年連続、「CATIA V5」の世界チャンピオンになった、すごい人なんです。モデリングスピードが早いので、1時間2500円は破格です。

enmono　予想もしていなかった案件はありましたか？

毛利氏　ウォシュレットのノズルの歯車が壊れたという方が、いらっしゃいました。

enmono　トイレなどは保守メンテで利益が出ているでしょうから、メーカーさん的には儲からなくなっちゃいますね。

毛利氏　ビジネスモデルが壊れてしまうことになりますね。

enmono　全ての人が3Dプリンタで解決しようとするとは思いませんが、そういうものに移行する可能性も出てくると。作るモノの特性もありますが、同じデータでも、3Dプリンタの機種によって違いが出てくるようですね。

毛利氏　（3Dプリンタを）2台、3台と買っていくうちに、それぞれの特徴が違うことに気付きました。毎週日曜日の午後2時からUstreamで放送している「P1グランプリ」では、好き勝手言わせてもらっています。

enmono　出すモデルは毎回違うのですか？

毛利氏　毎回、変えています。早さときれいさを競ったり、精度を求めたり、課題を決めてやっています。