既存の建物を省エネ目的でリニューアルする際に、デザイン性だけでなく機能性も優れたものにするため最適な省エネ手法を提案する総合評価ソフトを開発した。
大林組は2月4日、既存建物を省エネリニューアルで「デザイン性だけでなく機能性も優れた効率的で若々しい建物」によみがえらせるため、最適な省エネ手法を提案する総合評価ソフト「エコナビ(リニューアル建築版)」を開発したと発表した。1998年に開発・運用している新築建物向け総合評価システム「エコナビ」において、既存建物のCO2削減効果と経済性に優れた省エネ提案を行うための機能を強化した。
近年、建物の長寿命化や安全性・快適性の向上、環境への配慮など、資産価値を高めるためのリニューアルが求められており、また、改正省エネルギー法への対応や経費削減などから、CO2排出に配慮しつつ建物を効率的に管理運用したいという企業・自治体のニーズが高まっている。
一方で、空調熱源機器や省エネ器具の性能はこの20年ほどで非常高くなり、建築から20年程度経過した建物はそれら機器の更新だけで大幅な省エネ改善が可能になる。築20年経過した業務用ビルは、業務ビル全体の約50%を占め省エネリニューアル市場として期待されているという。
ニーズを満たすリニューアルをより低コストで行うには、省エネリニューアルしたときのCO2削減効果と経済性との関係を精度良く予測する必要がある。エコナビ(リニューアル建築版)は、従来の新築向けエコナビで蓄積されたノウハウと実績を引き継いで、数多い省エネ手法の高価と経済性との関係を高精度にシミュレーションして、最適な手法や組み合わせを選択できるとしている。
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