自動運転ECUの業界標準目指す、ティアフォーが台湾クアンタと資本業務提携:自動運転技術
ティアフォーは2019年8月19日、台湾のクアンタ・コンピュータ(Quanta Computer)を引受先として第三者割当による10億円の追加増資を実施したと発表した。この資本業務提携により、クアンタ・コンピュータとティアフォーは、自動運転システムを支える電子制御ユニット(ECU)の開発と商用化に注力し、業界標準の獲得を目指す。
ティアフォーは2019年8月19日、台湾のクアンタ・コンピュータ(Quanta Computer)を引受先として第三者割当による10億円の追加増資を実施したと発表した。この資本業務提携により、クアンタ・コンピュータとティアフォーは、自動運転システムを支える電子制御ユニット(ECU)の開発と商用化に注力し、業界標準の獲得を目指す。
両社は、オープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を通じて得た知見とベストプラクティスに基づき、自動運転システムに最適なECUの仕様を提唱していくという。クアンタ・コンピュータはティアフォーの協力の下、Autowareを搭載したECUの開発を既に手掛けており、実験車両を用いた走行試験も実施している。Autowareを搭載したECUを市場投入することにより、多くの企業に自動運転市場への参入の機会を提供するとともに、さまざまなレベルの自動運転の商用化を加速させていくことを狙っている。
ティアフォーは2018年12月に米国のApex.AI、英国のLinaroと共同で、自動運転ソフトウェアの業界標準を目指す国際業界団体であるThe Autoware Foundationを設立すると発表。同団体には、アーム(Arm)、AutoCore、AutonomouStuff、イーソル、ファーウェイ(Huawei)/ハイシリコン(HiSilicon)、インテルラボ(Intel Labs)、Kalray、LG電子(LG Electronics)、名古屋大学、OSRF、Parkopedia、RoboSense、SEMIジャパン、SiFive/RISC-V Foundation、StreetDrone、トヨタグループのTRI-AD(Toyota Research Institute-Advanced Development)、ベロダイン・ライダー(Velodyne LiDAR)、ザイリンクス(Xilinx)が参加を表明した。
また、2019年7月にティアフォーは自動運転の本格的な商用化に向けて、損害保険ジャパン日本興亜やヤマハ発動機、KDDI、ジャフコ、アイサンテクノロジーらから第三者割り当てによる資金調達を実施。シリーズAラウンドにおいて、ティアフォーの累計資金調達額は113億円に達した。施設内の移動や物流、過疎地域の交通、市街地や高速道路における長距離貨客輸送の3つに注力するため、財務基盤を強化した。
Linuxベースの車載情報機器関連のオープンソースプロジェクトAutomotive Grade Linux(AGL)は、インフォテインメントシステムだけでなく、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転にもAGLの活動を広げる方針だ。車載Linuxベースの自動運転の研究開発用プラットフォームを立ち上げていく中で、Autoware Foundationとも連携するとしている。
- いまさら聞けない「自動運転のレベル」
運転がどの程度自動化されているかをレベルによって表現することが業界では定着していますが、意外と分かりにくいのではないでしょうか。この「自動運転のレベル」とは何かを5分で分かるように簡単に分かりやすく解説します。
- 1社では難しい「レベル4」、オープンソースの自動運転ソフトが提供するものは
「人とくるまのテクノロジー展2018」(2018年5月23〜25日、パシフィコ横浜)の主催者企画の中から、ティアフォーの取締役で、名古屋大学 未来社会創造機構 特任教授でもある二宮芳樹氏の講演を紹介する。
- 車載Linuxはインフォテインメント以外にも拡大、自動運転と機能安全に焦点
Linuxベースの車載情報機器関連のオープンソースプロジェクトAutomotive Grade Linux(AGL)は開発者向けイベント「Automotive Linux Summit」(2019年7月17〜19日、虎ノ門ヒルズフォーラム)を開催。基調講演では、Linux FoundationでAGL担当エグゼクティブ ディレクターを務めるDan Cauchy氏が、AGLの現状や、インフォテインメントシステム以外の取り組みなど今後の方針について説明した。
- オープンソースの自動運転ソフトを業界標準へ、トヨタも参加する「AWF」が発足
ティアフォーは、米国のApex.AI、英国のLinaroと共同で、自動運転OSの業界標準を目指す国際業界団体であるThe Autoware Foundation(AWF)を設立する。オープンソースソフトウェアとして無償で利用できるティアフォーの自動運転車向けソフトウェア「Autoware」の普及により、自動運転車の早期実用化を促すのが狙い。
- 自治体が苦労する自動運転実証実験の準備を短期間に、シミュレータ活用で
損害保険ジャパン日本興亜とティアフォー、アイサンテクノロジーは2019年2月15日、東京都内で会見を開き、自動運転車を使ったモビリティサービスの導入支援に関する業務提携を結んだと発表した。一般道で無人運転車が走るサービスの早期実現に向けて、実証実験がスムーズかつ安全に実施できるよう、自治体や交通事業者をサポートする。導入支援のソリューションは2019年後半から試験提供を開始し、2020年後半をめどに全国展開する。
- 無人運転車に安心して乗車するために、遠隔から監視、操作するセンター開設
損害保険ジャパン日本興亜(以下、損保ジャパン日本興亜)は2018年9月27日、自動運転車のトラブルなどに遠隔で対応するための研究拠点「コネクテッドサポートセンター」を開設したと発表した。センターから自動運転車が安全に運行しているかどうか監視するとともに、無人運転車にトラブルが発生した場合に遠隔操作で操舵(そうだ)介入する実証実験も同日行った。
- 「トヨタと今まで以上に距離縮める」、デンソーら4社の新会社が担う役割とは
デンソーは2018年10月31日、東京都内で開いた決算説明会において、アイシン精機、アドヴィックス、ジェイテクトと立ち上げる新会社の狙いについて言及した。
- オムロンが協働ロボットに参入へ、台湾テックマンと協業
オムロンは2018年5月14日、台湾のロボットメーカーTechman Robot(以下テックマン)と提携し、人と共に働く協働ロボット市場に本格参入することを発表した。
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