コニカミノルタは2019年4月25日、複合機の新製品を発表するとともに国内での複合機事業の戦略を発表。合わせて、同社が推進するIoT基盤「Workplace Hub」の進捗状況について複数メディアによるグループインタビューを実施した。
コニカミノルタは2019年4月25日、複合機の新製品を発表するとともに国内での複合機事業の戦略を発表。合わせて、同社が推進するIoT基盤「Workplace Hub」の進捗状況について複数メディアによるグループインタビューを実施した。
コニカミノルタでは複合機の戦略として、プリントアウトやコピーなどのドキュメントソリューションだけでなく、オフィス内に必ず設置されるという特徴を生かし、ITサービスの中核機器としての提案を推進。これらを具現化する機器として2017年に複合機とITサービス基盤を統合した「Workplace Hub」を発表。2018年10月からは欧米で、2019年4月からは日本でも展開を開始したところである。
コニカミノルタ 常務執行役 情報機器事業管掌 兼 オフィス事業本部長 大幸利充氏は「オフィス全体の課題を考えた場合、複合機だけでは困りごとに対して解答を与えることができない。そこでITサービスの能力を獲得し、ハイブリッドでの提案を進めることを考えた。この動きをさらに強めるためにWorkplace Hubを用意した。コネクテッドオフィスで新たな価値を実現することを目指す」とオフィス事業のビジネス変革について語る。
ただ、「Workplace Hub」の展開を進める一方で、これらのITサービスと親和性の高い複合機を求める声も根強く残っていた。そのため、複合機としての能力と、新たなITサービスとの親和性などを両立させる新たな製品群として投入したのが「bizhub iシリーズ」となる。
「bizhub iシリーズ」は、従来型の複合機ではなく「ITサービスを利用するタッチポイント」と位置付け、複合機のオペレーションパネルから簡単に高度なITサービスを利用できるようにしていることが特徴である。必要な複合機機能やクラウドのアプリケーションを、コニカミノルタのオンラインマーケットプレースからダウンロードで使用することなども可能だ。アプリケーションはユーザー認証と連携し、各個人で必要なものだけ画面に表示できる他、アクセス管理でセキュリティも担保可能だ。
また、多機能化が進むことから、操作パネルのUIなども改善し、スマートフォンなどモバイル端末に近いものを選択可能としている。
一方で、ネットワークやIT活用を広げる流れの中で、セキュリティ機能も強化。業界で初めて複合機にAV-TESTで高検出率を誇るBitdefenderのウイルススキャンエンジンを採用。複合機自身の感染防止だけでなく、他のPCやサーバへの拡散防御を実現する。複合機と外部環境との間でやりとりするデータを常に監視し、オフィス内の複合機に入力されるデータのウイルスやマルウェアを即座に検知し、ファイルの削除などの処理を自動的に行う機能なども持つ。「Workplace Hub」との連携で、ウイルススキャンの統合管理に加え、インターナルファイアウォール機能を活用したセキュリティシステムを実現する。また、新たにマネージドセキュリティサービス分野でJBサービスと協業し、端末防御だけでなく日常の統合的セキュリティ運用サービスを共同で展開することも明らかにした。
ラインアップはA3カラー複合機が「C360i」(160万円)、「C300i」(139万円)、「C250i」(125万円)の3機種、A4カラー複合機が「C4050i」(74万8000円)、「C3320i」(24万8000円)の2機種、A4カラープリンタが「C4000i」(22万3000円)の1機種となっている。価格はいずれも税別で各種ユニットやオプション、設置料金は別料金だという。
大幸氏は「新製品によりグローバルでのシェアを1〜数ポイント引き上げられるような販売を目指していく」と抱負について述べている。
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