ただ、太陽電池なら何でも今回の用途に使えるかというとそうではありません。太陽電池の電圧はマイコン(LPC1114)のアナログ入力端子に接続されるのですが、入力電圧が0Vから3.3Vの範囲に納まるようにしなければなりません。それ以上の電圧がきても上限値を超えて測定できないばかりでなく、マイコン自体に多大なストレスをかけてしまう恐れがあります。
そこで太陽電池の出力電圧が3.3Vを超える場合、次のような分圧器を太陽電池とマイコンのアナログ入力の間に入れてやる必要があります。
上のような回路で分圧し、マイコンのアナログ入力に接続します。太陽電池の最大出力電圧が4.8Vだとした場合、アナログ入力端子側が3.3Vになるようにするためには
3.3/4.8=x/10000 x=3.3*10000/4.8 X=6875
となり、可変抵抗を10KΩ(10,000Ω)とすると、アナログ入力端子とGND間の抵抗値を6.875KΩになるよう、可変抵抗のノブを調整すれば所望の電圧を得ることができます。
次の図は、太陽電池の電圧を測定しシリアルポート経由でPCに値を送るための配線図です。PC側では送られてきたセンサーの値をTeraTermなどターミナルエミュレーターで観測します。今回は取りあえずマイコンでアナログ値が読めるかどうかの前準備ですので、ESP8266とのコマンドやデータのやりとりはありません。
太陽電池はLPC1114の13番ピンのアナログ入力端子に接続します。図では分圧回路とLPC1114への電源の配線も省略していますが、ピンアサイン図を参考にそれらも配線してください。
アナログ入力機能を使うためにはLPC1114の7番ピンに+3.3Vを接続する必要があります。詳しくは「mbed」で始めるARMマイコン開発入門(7):ARMマイコンに内蔵された周辺デバイスの使い方を学ぶ−アナログ入力編−を参考にしてください。
次の写真がブレッドボードに上記の配線図を実装した写真です。分圧器は実装せず直接太陽電池を13番ピンのアナログ入力に接続した状態です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.