インドはスマートグリッドを国家の8大プロジェクトの1つに位置付けている。プロジェクトを始めるにあたり、まずは費用対効果の分析に取り組む。なお、インドは2050年までに最大200GWの太陽光発電を整備する計画を立てている。これは日本がこれまで導入した量の40倍に相当する。
インドのエネルギー効率局(BEE:Bureau of Energy Efficiency)は、同国初のスマートグリッド・プロジェクトを推進するためIBMと提携した。
IBMは、さまざまなスマートグリッド構想の費用対効果を分析するという。インドのエネルギー効率の向上に向けた国家プロジェクトNMEEE(National Mission for Enhanced Energy Efficiency)の一環として実施する。
NMEEEは、インドが進める8件の国家プロジェクトのうちの1つだ。これら8件の国家プロジェクトはいずれも、エネルギー効率向上や市場の拡大につながる政策や規制の策定、新しいイニシアチブや財務機構、ビジネスモデルを推進するものだ。
費用対効果分析は、スマートグリッドを展開するための準備費用の算出が主な目的だが、IBMはこのほかにも、新しいスマートグリッド技術の導入に向けた枠組み作りや、規制の枠組みの確立も支援するという。同分析では、インド全域で計画されているスマートグリッド・プロジェクトの投資収益率も算出する。
IBMのアビナシュ・ジョシ(Avinash Joshi)氏は、「当社の目標は、従来のスマートグリッド技術にみられる非効率性を解消し、より持続可能なエネルギーネットワークを実現することだ」と述べている。同社は、全世界で150以上のスマートグリッド技術の展開に関与しているという。
【翻訳 滝本麻貴、編集 @IT MONOist】
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