XP Embeddedは、「Windows Embedded Studio」という開発環境を利用してOSの構築を行う。このWindows Embedded Studioは、複数のツールで構成されている。
これらのツールを利用して、図3のような流れで行う。
では、各工程を詳しく見てみよう。
XP EmbeddedのOS構築に際して、可能であればまずターゲットハードウェア上にXP Professionalをインストールすることをお勧めする。それはなぜか。
XP EmbeddedのOS構築時には、OSの構成やハードウェア情報を収集するTarget Analyzerを利用する。このTarget Analyzerには、「TA.EXE」「TAP.EXE」の2種類が存在する。TA.EXEはMS-DOSアプリケーションで、TAP.EXEに比べて収集できる情報が限定される。そのため、初心者ではTA.EXEの結果からOSの構築を行うのは困難である。
TAP.EXEはWindowsアプリケーションであり、Windowsが認識するすべてのハードウェア情報を収集できる。当然ながら、TAP.EXEを動かすにはXP Professionalが必要だ。これが、ターゲットハードウェアへのXP Professionalインストールを勧める理由である。また、完全に情報収集を行うため、XP Professionalにはカスタムドライバもインストールしておきたい。
Target Analyzerを実行すると、デバイスツリーの情報がすべて記載された「device.pmq」というXMLファイルが生成される。このXMLファイルは、OSの構築作業で利用することとなる。
<?xml version="1.0"?> <!DOCTYPE HIB SYSTEM"devices.dtd"> <!-- --> <!-- --> <HIB> <TOOLINFO> <PLATFORM>Microsoft Windows XP Build 2600</PLATFORM> <TOOL>Target Analyzer Probe Version 2.00.807.0</TOOL> <TOOLOPTIONS>"D:\Common FileZ\tap.exe" <TOOLOPTIONS> <TIMESTAMP>2006-08-14, 03:55:52PM</TIMESTAMP> </TOOLINFO> <DEVICES> <CATEGORY Name="1394"> <DEVICE ConfigFlags="0"> <DEVICEDESC>SBP2 準拠 IEEE 1394 デバイス</DEVICEDESC> <HARDWAREIDS> <DEVICEID Order="1">1394\I-O_DATA_1394-iCN___&1394_Converter__<DEVICEID> </HARDWAREIDS> <COMPATIBLEIDS> <DEVICEID Order="1">1394\609E&10483<DEVICEID> <DEVICEID Order="2">1394\609E&1<DEVICEID> <DEVICEID Order="3">1394\609E<DEVICEID> </COMPATIBLEIDS> </DEVICE> </CATEGORY> <CATEGORY Name="ACPI"> <DEVICE ConfigFlags="0"> <DEVICEDESC>ACPI Fixed Feature ボタン</DEVICEDESC> <HARDWAREIDS> <DEVICEID Order="1">ACPI\FixedButton<DEVICEID> <DEVICEID Order="2">*FixedButton<DEVICEID> </HARDWAREIDS> <COMPATIBLEIDS> </COMPATIBLEIDS> </DEVICE> <DEVICE ConfigFlags="0"> <DEVICEDESC>Intel Processor</DEVICEDESC> <FRIENDLYNAME>Intel(R)Pentium(R)4 CPU 3.20GHz</FRIENDLYNAME> <HARDWAREIDS> <DEVICEID Order="1">ACPI\GenuineIntel_-_x86_Family_15_Model_3<DEVICEID> <DEVICEID Order="2">*GenuineIntel_-_x86_Family_15_Model_3<DEVICEID> (以下略)
リスト devices.pmqの一部 |
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