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これから自動車開発に携わる人は、電力から燃料、蓄電池まで守備範囲が広がる!?自動車業界の1週間を振り返る(2/2 ページ)

みなさん、おはようございます。土曜日です。仕事初めの1週間、お疲れさまでした。寒い中、人混みが気になりながら出社された方、在宅勤務で仕事をスタートした方。どちらが多かったのでしょうか。

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モーターだけが全てではない? 次世代燃料にも期待

 とっても気になるのは「軽自動車と商用車については、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)への転換に特段の対策を講じる」というグリーン成長戦略の一文です。トラックに関してはEVで長距離輸送をカバーするのが難しいため、FCトラックが注力分野に挙げられています。

 また、グリーン成長戦略では内燃機関が思ったよりも長く必要とされる可能性も感じました。電動化のハードルが高い商用車向けに燃料のカーボンニュートラル化が必要であるとし、発電所や工場などから回収したCO2と水素を合成した内燃機関用の合成液体燃料の研究開発や普及を支援する方針です。また、航空機でも電動化だけでなく、水素エンジンやバイオ燃料・合成燃料の普及拡大について触れられています。

 ただ、いつ実現するか分からない次世代燃料の開発を待てるほど、内燃機関に携わる人は悠長に構えていられませんし、いわゆる“CASE”への投資がかさむ中で燃料開発に投資できるでしょうか。また、次世代燃料を開発する人も内燃機関がすたれていくのであれば投資は続けられません。誰かが欠けても成立しないというのはこういうところにも感じました。

 車載用バッテリーと定置用蓄電池がセットでグリーン成長戦略で語られていた点は、ホンダやトヨタ自動車が言わんとしているところがスッキリと当てはまるようで個人的に好きなところです。ホンダがここ数年提案している「モバイルパワーパック」は、電動バイクの駆動用バッテリーでありながら、家庭用の電源としても使える蓄電池です。発電量が不安定な再生可能エネルギーをためておく“バケツ”としての役割もあります。トヨタも、電動車の戦略説明会で電池活用まで含めた事業を企画すると宣言していました。

 規制で押さえつけられるところばかり着目するとしんどい一方ですが、カーボンニュートラルに向けてさまざまな切り口や選択肢が用意されているのは前向きに捉えたいと思いました。

 あともう1つ、完全に週末向けの話題ですが、街を3Dデータで見てみるのがとても楽しいです(関連記事:国交省が日本の街をデジタルツインに、3D都市モデルのデータセットをオープン化)。国土交通省が日本各地の3D都市モデルのデータセットをオープンデータ化する取り組み「Project “PLATEAU”」(プロジェクトプラトー)のWebサイトに行くと、無償で誰でもWebブラウザ上で東京23区の3Dデータが見られるのです(今後、全国50都市が追加される予定です)。建物の高さを再現したり、河川の氾濫で浸水する地域を見える化したりすることができます。

 見知った街をくるくるとさまざまな角度で眺めてみると、何か思い付きそうな気がしてきます。Googleマップをながめるのが好きな方は、きっと気に入っていただけると思います。

→過去の「自動車業界の1週間を振り返る」はこちら

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