パナソニックは、ドラム式電気洗濯乾燥機「LXシリーズ」の21品番、国内と台湾向けの計64万671台をリコールする。漏れた洗剤や柔軟剤などが内部のリード線に付着し、発煙/発火に至る恐れがある。対象製品に関連する事故は国内で6件、台湾で1件発生。同社は自動投入機能の使用中止を呼び掛け、無償で部品交換や点検/修理を実施する。
パナソニックは2026年10月15日、ドラム式電気洗濯乾燥機「LXシリーズ」の21品番(日本市場向け18品番、台湾市場向け3品番)について、洗剤や柔軟剤などを自動投入するユニットの不具合により、発煙/発火に至る可能性があるとして、リコールを発表した。対象台数は合計で64万671台(日本市場向け:62万2527台/台湾市場向け:1万8144台)に上る。
自動投入ユニットと自動投入タンクとの接続部から洗濯槽の外へ漏れた洗剤や柔軟剤などが、製品本体内部を伝って製品背面もしくは側面下側のリード線に付着すると、場合によってはリード線被覆の絶縁性能が劣化して局所的な短絡が生じ、リード線の下部にある樹脂部品に延焼して発煙/発火に至る恐れがある。
これまでに、対象製品に関連する発煙/発火事故が日本国内で6件、台湾で1件発生(いずれも人的被害には至っていない)しており、経済産業省は重大製品事故を契機としたリコール製品として公表している。同社は、対象製品を使用中のユーザーに対して、「洗剤自動投入機能の使用中止」および「タンクを空にした(またはタンクを取り外した)状態での手動投入による使用」を呼び掛けている。
同社は、対象製品を所有するユーザーに対し、対策済み部品の送付/交換、点検/修理をいずれも無償で実施する。具体的には、対策済みの自動投入タンク(3個)をユーザー宅に送付し、ユーザー自身で交換してもらう。交換後は、洗剤自動投入機能を使用できる。
また、後日、点検担当者がユーザー宅を訪問し、追加的な対策として、自動投入ユニットのパッキンを交換するとともに、リード線の下部にある樹脂部品に不燃シートを取り付け、リード線への洗剤や柔軟剤などの付着状況を点検する。万が一、付着が確認された場合は、別の修理担当者が再度訪問し、リード線の交換を行う。
リコール対象かどうかは、正面ドア内側上部もしくは右側面下部のラベルに記載された品番で確認できる。対象品番および対象台数は以下の通りだ。部品交換および点検/修理の申し込みは、2次元コード/Web/フリーダイヤルから受け付ける。
| タイプ | 品番 | 製造期間 | 対象台数 |
|---|---|---|---|
| 2021年発売モデル(計6品番) | NA-LX127AL NA-LX127AR NA-LX129AL NA-LX129AR NA-SLX12AL NA-SLX12AR |
2021年8月〜2022年9月 | 19万9627台 |
| 2022年発売モデル(計6品番) | NA-LX127BL NA-LX127BR NA-LX129BL NA-LX129BR NA-SLX12BL NA-SLX12BR |
2022年7月〜2023年9月 | 18万5257台 |
| 2023年発売モデル(計6品番) | NA-LX125CL NA-LX125CR NA-LX127CL NA-LX127CR NA-LX129CL NA-LX129CR |
2023年8月〜2024年8月 | 23万7643台 |
| 計18品番 | 62万2527台 | ||
| 表1 日本市場向け | |||
| タイプ | 品番 | 製造期間 | 対象台数 |
|---|---|---|---|
| 2023年発売モデル(計3品番) | NA-LX126BL NA-LX128BL NA-LX128BR |
2022年9月〜2025年7月 | 1万8144台 |
| 表2 台湾市場向け | |||
同社は、リコールに至るまでの経緯を以下のように説明している。
≫2024年4月:
リコール対象製品を使用するユーザー宅で火災が発生。製品本体の焼損により、消防との合同調査でも原因の特定には至らず。
≫2025年3月および6月:
ユーザー宅で、リコール対象製品の背面左側下部付近から発煙/発火する事故が発生。消防と共同で原因究明に努めたものの、背面リード線からの発火が疑われる段階にとどまり、原因は特定できなかった。
≫2026年4〜5月:
同期間に3件の発煙/発火事故がユーザー宅で発生。消防と共同で原因を究明した結果、背面リード線からの発火と推定されたものの、リード線に短絡痕や断線はなく、原因の特定には至らず。
≫その後:
原因特定のため、2026年4〜5月に発生した事故品を入手し、同社内で調査を実施。その結果、自動投入ユニットの不具合により、自動投入タンクとの接続部から洗濯槽の外へ漏れた洗剤や柔軟剤が、製品本体内を伝って製品背面下側に漏れている痕跡が確認された。また、この痕跡の位置と、焼損しているリード線の位置が一致していることも分かった。
これらの調査結果を踏まえ、洗剤や柔軟剤がリード線に付着してリード線被覆が劣化すると、リード線間で局所的な短絡が生じ、リード線下部にある樹脂部品に延焼して発煙/発火に至る恐れがあることが判明。今後の事故発生を防止するため、2026年9月にリコール社告の実施を決断した。
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