インテル日本法人が50周年、「4004」と「Intel Inside」は日本発祥:組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

インテルが「インテル株式会社 設立50周年記念式典」を開催した。インテル米国本社 CEOのリップブー・タン氏や同社日本法人 代表取締役社長の大野誠氏など同社の上級幹部、パートナー企業や政府関係者をはじめとする来賓、合わせて約400人が参加した。

» 2026年10月08日 06時15分 公開
[朴尚洙,MONOist]

 インテルは2026年10月7日、東京都内で「インテル株式会社 設立50周年記念式典」を開催した。インテル米国本社 CEOのリップブー・タン(Lip-Bu Tan)氏や同社日本法人 代表取締役社長の大野誠氏など同社の上級幹部、パートナー企業や政府関係者をはじめとする来賓、合わせて約400人が参加した。

 インテルと日本企業の関わりは深い。米国での1968年の創業から間もない時期に、日本のメーカーであるビジコンと電子式卓上計算機を開発しており、これが1971年の世界初のマイクロプロセッサ「4004」の開発につながっている。日本法人の「インテル・ジャパン株式会社」が設立されたのが1976年で、1997年には現在の「インテル株式会社」に社名を変更している。また、1991年から始まった「Intel Inside」の広告キャンペーンは、日本法人が発祥であることも広く知られている。

インテル米国本社 CEOのリップブー・タン氏 インテル米国本社 CEOのリップブー・タン氏[クリックで拡大]

 タン氏は「インテルの創業者3人が、先見の明を持って日本を重要な国、市場と認識して会社を築き上げてきた。日本は当社のマイクロプロセッサとCPUの初期段階で非常に重要な役割を果たしており、最初に進出した海外市場も日本だった。また、日本は世界初のノートPCの導入でも貢献してくれた。そして半導体製造においても、有機パッケージ基板におけるイノベーションをはじめ日本との関係は非常に重要だと考えている。これまでの50年間、日本はインテルの成長の原動力となってきた」と語る。

 その後来賓を代表して、日本政府から経済産業省 商務情報政策局長の門松貴氏、米国政府から駐日米国大使のジョージ・E・グラス氏(ビデオメッセージ)、インテル製品のユーザーから楽天グループ 代表取締役会長 兼 社長 最高執行役員の三木谷浩史氏、サプライヤーから富士フイルムホールディングス 代表取締役社長 CEOの後藤禎一氏が祝辞を述べた。

経済産業省 商務情報政策局長の門松貴氏 経済産業省 商務情報政策局長の門松貴氏[クリックで拡大]

「日本政府の官民投資ロードマップでは2040年までに戦略17分野全体で370兆円超の官民投資を想定しているが、その中で半導体は安全保障上の極めて重要な物資と位置付け、最大額となる68兆円を見込んでいる。インテルはSATS(半導体後工程自動化・標準化技術研究組合)や次世代メモリ技術のZAM(Z-Angle Memory)で日本企業と積極的に共同研究をしており、日本政府としてもしっかりサポートしていきたい。インテルがこれまで培ってきた技術力と日本の産業研究開発エコシステムの協力が次の50年のイノベーションを開くことを期待している」(門松氏)

駐日米国大使のジョージ・E・グラス氏 駐日米国大使のジョージ・E・グラス氏[クリックで拡大]

「日本におけるインテルの物語は、同じ情熱と向上心で結ばれた2つの先駆的な国が、真に可能なことの限界を押し広げようと努力してきた成果の一つだ。多くの点で日米のパートナーシップの神髄を体現しており、このパートナーシップは、困難を乗り越え、進歩と繁栄をもたらすものだと考えている」(グラス氏)

楽天グループ 代表取締役会長 兼 社長 最高執行役員の三木谷浩史氏 楽天グループ 代表取締役社長 兼 社長 最高執行役員の三木谷浩史氏[クリックで拡大]

「楽天グループとして通信業界に革命を起こすべく、楽天モバイル、楽天シンフォニーのプロジェクトを立ち上げ、オープン化に基づくネットワークの完全仮想化に取り組んだ。本当に大きなチャレンジであり、世界中の通信事業者から無理だ、不可能だ、といわれる中でインテルが大きな手を差し伸べてくれたことで実現できたと考えている。われわれのような新しいイノベーターがどんどん出てくることを、今後もインテルにサポートしていただきたい」(三木谷氏)

富士フイルムホールディングス 代表取締役社長 CEOの後藤禎一氏 富士フイルムホールディングス 代表取締役社長 CEOの後藤禎一氏[クリックで拡大]

「インテルに富士フイルムの半導体材料を納入したのは1980年代、1本のドラムから始まった。そこから40年以上にわたり米国、欧州、イスラエル、アジアへと関係を広げ、今では世界をつなぐ強力なパートナーシップを築くまでになり、米国と欧州、ここ日本で多くの先端材料や先端半導体、製造技術を生み出す関係になった。AIをはじめ半導体産業は今再び大きな変革期を迎えている。しかし、長きにわたり世界の技術革新に挑み続けてきたインテルグループはこの大きな変化に対処し、次の成長につなげるものと確信している。富士フイルムは単なるサプライヤーではなく、共に技術の限界に挑戦するパートナーであり続けたい」(後藤氏)

 その後、タン氏をはじめとするインテルの上級幹部と来賓による、インテル日本法人設立50周年を記念した鏡開きが行われた。

鏡開きの様子 鏡開きの様子[クリックで拡大]
鏡開きの後、日本政府の半導体戦略構築に携わってきた自民党の甘利明氏が乾杯の音頭をとった 鏡開きの後、日本政府の半導体戦略構築に携わってきた自民党の甘利明氏が乾杯の音頭をとった[クリックで拡大]
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