Tableauは2021年11月10〜12日にかけて、Tableauの活用事例などを紹介する年次イベント「Tableau Conference 2021」を開催した。AIによる分析ツールである「Tableauビジネスサイエンス」のアップデートや、Slackとの連携機能強化などTableauの機能アップデートを発表した。
Tableauは2021年11月10〜12日にかけて、Tableauの活用事例などを紹介する年次イベント「Tableau Conference 2021」を開催した。その中でAI(人工知能)による分析ツールである「Tableauビジネスサイエンス」のアップデートや、Slackとの連携機能強化などTableauの機能アップデートが発表された。
Tableauビジネスサイエンスのアップデート版である「2.0」では、Salesforceが提供するAIによるデータ分析支援ツール「Einstein AI Assistance」を搭載した。利用者はTableauサーバやオンラインのワークフロー上で、AIによる売り上げなどの予測モデルを構築できるようになる。また予測の根拠を参照する他、予測に基づいたスタッフ配置や在庫管理なども行うことが可能だ。
加えて、AIによるシナリオプランニング機能も新たに搭載した。既存シナリオと代替シナリオを比較して、集客性や顧客満足度への影響度合いを鑑みて、より良い意思決定が行えるよう支援する。
高品質で信頼性の高いデータ分析を実現するために、データ管理機能なども強化した。まず、Prep拡張機能によって、Tableauのコミュニティーである「Tableau Public」が独自開発したツールを導入し、データ準備フローを簡素化、改善できるようにしている。Tableau Public内ではデータ準備フローや、ベストプラティクスの共有、標準化、複製が可能である。
また、セキュリティ機能も強化し、Tableauの管理者がユーザーとグループによるデータアクセスを行単位で一元的に設定できるようにした。この他、CollibraやAlation、Informaticaなどのデータ関連外部ソフトウェアからメタデータをTableauに取り込む機能も追加した。
Tableau CTOのアンドリュー・ビアーズ氏は「データ分析によるインサイトは信頼できるものでなくてはならず、信頼できないデータから適切なインサイトを引き出すことはできない。一方で、高品質な分析を実現するためのデータ準備には分析フロー全体にかかる時間の8割が費やされるといわれている。機能強化により、こうした課題への支援を行う」と説明した。
こうした機能に加えて、データ分析関連業務でのコミュニケーションをより高品質なものとするため、チャットツールであるSlackと連携する「Slack-First」機能も追加している。工場製造ラインでデータが異常値を示すなど閾値を超えた際や、コンテンツ共有やコメントが追加された際の通知をSlack上のワークスペース上で受け取れるようになる。これらの通知はこれまでTableau内か、メールでしか受け取ることができなかったが、これをより改善できる。
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