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» 2016年11月25日 09時00分 公開

これだけは押さえておきたい電力業界の今とこれから3分で分かるこれからの電力業界(1)(2/3 ページ)

[江田健二,スマートジャパン]

電力業界はこれからどうなっていくのか?

 本連載は「電力小売業界」への就職を目指す読者の方を対象にしていますので、電力業界の「発電」「送電」「売電」の中でも売電を担う小売事業に的をしぼった内容で編集していますが、この業界の実情と将来像を理解するためには、小売事業だけでなく電力ビジネス全体のトレンドと今後の行方を知っておく必要があることは言うまでもありません。

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 ではこれからの電力業界はどうなっていくのでしょうか? この質問に対する答えを導き出すのは容易ではありません。またどのような視点・観点でこの業界を捉えるのかによってもその答えは変わってくるでしょうが、主なポイントを次にまとめてみました。

これからの電力業界に起こるであろう主な変化

  • スマートメーターなどの導入によって、電力利用データの集積・管理が「アナログからデジタル」に変わり、そこに新たなビジネスが生まれる。
  • 発電方法が「集中型発電から分散型発電」に徐々に移行し、電力・エネルギーシステム全体がより効率的に。電力ビジネスにも拡がりが期待できる。
  • 蓄電池や無線給電(ワイヤレス給電)などの技術、テクノロジーの発達・普及により、新しい産業やビジネスが生まれる。
  • IoTの進化と電力利用データの活用により、電力販売が「流通業から情報産業」に変化、発展する。
  • デマンドレスポンス、ネガワット発電、VPP(仮想発電所)などの導入・普及により、電気の価値が「単に消費するものから売れるもの(シェアするもの)」に変わる。もちろんそこに新たなビジネスが生まれる。
  • 電力の取引や売買、電力関連ビジネスがグローバル化する。

 今回、ここに挙げた個々の項目について詳しい説明をすることは本連載の主旨から外れるため省きますが、いずれにせよこれから10年、20年先の電力業界には、皆さんがまだ想像もつかないような大きな変化が訪れることは間違いありません。

 特にスマートメーターの導入・普及は実際に急速に進んでおり、各家庭での電気利用データを活用した新たなサービスも急速に拡がりをみせると期待されていますので、これから電力業界を目指す方は、この辺りの動向を常にキャッチアップしていく必要があるでしょう。

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