フォグコンピューティングは手法が確立されているわけではないが「将来的にはクラウドコンピューティング市場よりも大きく成長する可能性がある」とフェダーズ氏は強調する。
これらの可能性を実際の形にするために、オープンフォグコンソーシアムではシステムアーキテクチャの確立や実際の現場での実証などを積極的に進めていく方針を示す。
オープンフォグコンソーシアムでは2015年11月の設立以来、フォグコンピューティングの共通定義化、ホワイトペーパーの発表、7つのワーキンググループ(アーキテクチャフレームワーク、コミュニケーション、セキュリティ、テストベッド、運用管理性、ソフトウェアインフラストラクチャ、マーケティング)の設立などの活動を推進してきた。また、同コンソーシアムの特徴として「オープン性」を掲げており、IEEEやOPC Foundationとの連携なども進めてきている。これらの活動の結果、既に2016年5月3日時点で7カ国27メンバーが参加しているという。
オープンフォグコンソーシアム 会長でシスコシステムズのシニアディレクターであるヘルダー・アントネス(Helder Antunes)氏は「オープンであることを最も重視している。既にある標準や技術などは積極的に外部団体などとの協力を得ながら活用していく方針だ。またより多様な参加者を募り多様性のあるアーキテクチャを構築していきたい」と述べている。
これらの多様性への取り組みの1つが、地域委員会(Regional Committee)の設立である。その第1号として設立されたのが、日本地域委員会(Japan Regional Committee)である。
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