IBMが、GLOBALFOUNDRIES(グローバルファウンドリーズ/GF)に半導体製造工場を譲渡する。IBMはGLOBALFOUNDRIESに15億米ドルの現金を支払う。両社とも従業員の解雇はない。
IBMが、GLOBALFOUNDRIES(グローバルファウンドリーズ)に半導体製造工場を譲渡すると発表した。この譲渡の話は以前からうわさされていたが、それが現実になった(関連記事:岐路に立つIBMの半導体事業 〜従業員はどう捉えているのか〜)。
取引の主な内容は次の通り。
この譲渡により、GLOBALFOUNDRIESの生産能力は1年当たり200万ウエハーと、現在よりも10%拡大する見込みだ。
今回譲渡する工場には、米ニューヨーク州イーストフィッシュキル(East Fishkill)と、バーモント州バーリントン(Burlington)の工場が含まれる。イーストフィッシュキルの工場は、45nm/32nmプロセスのSOI(Silicon on Insulator)を中心に、1万5000ウエハー/月を生産している。同工場は、IBMのプロセッサ「POWER8」を製造すべく22nmプロセスも加速していて、次世代プロセス開発のために14nmプロセス技術も一部扱っている。一方のバーリントンの工場は、4万5000枚(200mmウエハー換算)/月を生産している。同工場では、携帯電話機向けRFフロントエンドやスイッチ用の130nm/180nm SOIプロセスや、電源IC向けの90nmシリコンゲルマニウムプロセスなど、さまざまなプロセスを導入している。
GLOBALFOUNDRIESは2014年4月に、14nm FinFETプロセスの開発でSamsung Electronicsと提携すると発表していた(関連記事:サムスンとGLOBALFOUNDRISが14nmチップで提携、2014年内に製造開始へ)。
IBMは、半導体の微細化加工技術などの研究開発は継続する(関連記事:IBMが今後5年間で3000億円を半導体開発に投資)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.