ところで、このInspiredの機能について、ベンダー(アルテアエンジニアリング)さんに質問したところ、面白いことを聞いた。それは最新バージョンのInspiredでは、モデリングの際に複数のボディでモデリングをすれば、そのうちの1つだけをDesign Space、つまり解析対象とすることができるのだそうだ。また、そうすれば面白い形ができる。Morphogenesisで骨のような形状ができる際に、まるで解析対象になっていないボディの方に向かって伸びていくような形になるのだ。言葉で説明しても分かりづらいかもしれないので図3、4に結果を示してみる。
元の形状をひねり過ぎたせいか、まだいじる余地があるが、なるほど、これなら面白い。何が面白いのかというと、元の形状から少し予想しにくいものができそうなのだ。早速活用してみることにする。ということでジェネレートしたのがこの形状だ。もちろん解析対象のボティ時代の形状も影響する(図5)。
先ほどは中身の詰まった形でモデリングしたが、今度はシェル機能を使って中身をくり抜いてみた。それがこの形状だ(図6)。
早速、これをInspiredに持ち込む。解析対象のボディを中心にサンドイッチのようにする。拘束条件などは図7に示している通りだが、荷重の掛け方にもコツがあるらしい。解析対象のボディに対してひねりの掛かるような形で荷重を与えると、面白い結果を生むことが多いらしい。
その言葉を信用して、X、Y、Zの全ての軸回りに荷重を与えて、出力された結果が図8に示す通りだ。
――お、これは結構いけるかも、ということですぐに「solidThinkingに保存」する。
モデリングをすぐにでも始めたいところだが、まだ早い。大体どんな形にしたいのかを考えたい。そこで、solidThinkingで保存したモデルを、正面、上面、側面で画像を出力して、それをDropBox経由で愛用のiPad 2にインポートする。iPad 2では、愛用のスケッチ用のアプリケーションがあるので、それぞれのビューに対してラフなスケッチを行う(図9)。
だが、ここで1つの問題に気が付いた(というか、いま気が付くなという説もあるが……)。
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