松岡氏は今後のWindows Embedded製品ロードマップも示した。
「来年、Windows Embedded Compact “Chelan”がリリースされる。これはR2の段階でWindows Embedded CE7と呼ばれていたもの。そしてその後に登場するのが、Windows Embedded Standard “Quebec”。ここでいよいよWindows 7ベースとなる。昨年11月にリリースしたWindows Embedded Standard 2009は、Windows XP Professionalベースだった。ただし、来年の“Quebec”で新OS対応となるものの、従来のXP Professional対応版がなくなるというわけではないのでご安心を」。
松岡氏からロードマップが示された後、Windows 7の新機能を使ったデモンストレーションが行われた。
まず紹介されたのは、Windows 7で初めて搭載されることになる「マルチタッチ」の機能。従来のマウスやタッチパネルなどで1点のみだった位置認識が、今回のマルチタッチでは複数点で同時に認識可能になる。さらに動き(ジェスチャー)もより自然にできるようUIが工夫されているという。会場では、タッチパネル機能付きモニタの画面上に水面が広がり、魚が泳いでいるというデモを紹介。画面をタッチすると水面に波紋ができ、魚が逃げていく様子や、水面の3点に指をついても認識して波紋を形成する様子などを見ることができた。
また、フォトビューアでのマルチタッチの利用例も披露。机の上に写真を置いて閲覧するときのように、両手の指を使って写真を回して縦横方向を変えたり、斜めにしてみたりといったことが直感的に行えるというデモが紹介された。
Windows 7でもう1つ注目されている新機能が「Sensor and Location Platform」。これは、さまざまなセンサを効率的に扱うためのAPIだ。会場ではフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンが提供するSensor and Location Platform向けデモ用ボードを使って、加速度センサ、照度センサ、タッチセンサの値をWindows 7が取得するというデモが行われた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.