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廃食油を再活用して持続可能な航空燃料を製造する基本合意書を締結:リサイクルニュース
ENEOSは、航空燃料の原料への廃食油再活用に関する基本合意書を、東急不動産と締結した。揚げ物などの調理に使用された廃食油を回収し、これを原料にして持続可能な航空燃料を製造する。
ENEOSは2024年2月7日、航空燃料の原料への廃食油再活用に関する基本合意書を、東急不動産と締結したと発表した。揚げ物などの調理に使用された廃食油を回収し、これを原料にして持続可能な航空燃料(SAF)を製造する。
廃食油は、東急不動産が運営する複合商業施設「COCONO SUSUKINO」や、グループ会社の東急リゾーツ&ステイが展開する29カ所のホテルやゴルフ場から回収する。このうちCOCONO SUSUKINOについては、施設内で発生する全ての廃食油の回収を目指す。
回収した廃食油からSAFを製造する工程をENEOSが担う。同社は和歌山製造所(和歌山県有田市)でSAF製造の事業化を進めており、年産能力40万キロリットル(kl)の製造プラントを建設する予定だ。
廃食油やサトウキビ、都市ごみ、廃プラスチックを用いて生産されるSAFは、従来のジェット燃料に比べ、約60〜80%のCO2排出量を削減できる。政府はGX基本方針で、2030年時点の国内航空産業における燃料使用量の10%(需要見込み171万kl相当)をSAFに置き換えるとしており、SAFのサプライチェーン構築が急がれる。
SAFの原料となる廃食油は、2021年度のデータによると約50万トン(t)が排出されている。飲食店や工場が排出する事業系廃食油は、飼料用途などにリサイクルされているが、一部は国内で活用されずに輸出されたり廃棄されたりしている状況だ。
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