スシローの廃食用油を原料とする国産SAFの製造に向けた基本合意書を締結:リサイクルニュース
日揮ホールディングスは、使用済み食用油を原料とする持続可能な航空燃料「SAF」の製造に向け、FOOD & LIFE COMPANIES、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYと基本合意書を締結した。
日揮ホールディングスは2023年4月5日、使用済み食用油(廃食用油)を原料とする持続可能な航空燃料「SAF(Sustainable Aviation Fuel)」の製造に向け、FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYと基本合意書を締結した。
今回の協業では、F&LC傘下の回転すしチェーン「スシロー」や大衆寿司居酒屋「鮨 酒 肴 杉玉」の計約680店舗で使用した廃食用油を利用。これをレボインターナショナルが収集、運搬し、SAFFAIRE SKY ENERGYがSAFを製造する。日揮は、SAF製造事業に関するサプライチェーンの構築を担う。
国産SAFの製造を手掛けるSAFFAIRE SKY ENERGYは、日揮、レボインターナショナル、コスモ石油の3社が2022年11月に設立した合同会社だ。大阪府堺市に生産プラントを建設しており、2024年度下期〜2025年度初頭の生産開始を目指している。
製造に利用する廃食用油は年間90万リットルを見込む。この廃食用油を原料とし、年間3万キロリットルのSAFを供給する計画だ。
なお、同事業は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)により採択された助成事業となる。SAFはCO2排出量を削減できる航空燃料のため、国土交通省では、2030年時点で国内航空会社による燃料使用量の10%をSAFに置き換える目標を掲げている。
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