LGとホンダで電池生産の合弁会社、北米で2025年から量産:電動化
LGエナジーソリューションとホンダは2022年8月29日、米国で車載用リチウムイオン電池を生産する合弁会社の設立に合意したと発表した。北米で生産するホンダブランドとアキュラブランドのEV(電気自動車)に搭載する。合弁会社は関連当局の承認などを経て、2022年中に設立する。
LGエナジーソリューションとホンダは2022年8月29日、米国で車載用リチウムイオン電池を生産する合弁会社の設立に合意したと発表した。北米で生産するホンダブランドとアキュラブランドのEV(電気自動車)に搭載する。合弁会社は関連当局の承認などを経て、2022年中に設立する。
両社は総額で44億ドル(約6100億円)を投資する。建設地を決めた後、2023年初めに着工し、2025年中の量産開始を予定している。生産能力は最大40GWhで、全量をホンダの北米の生産拠点に供給する。
ホンダは2035年までに日米中の3市場で四輪車販売に占めるゼロエミッション車(EVとFCV=燃料電池車)の比率を80%に引き上げる計画だ。これに向けて、2030年までに年間200万台以上のEVを生産する上ではグローバルで160GWhのバッテリーが必要になる。北米ではもともと、GMから供給を受けるだけでなく、GM以外の企業との合弁会社設立も検討していた。
ホンダが市場投入するEVは、市場ごとに開発するモデルと、自前のプラットフォーム「e:アーキテクチャー」を採用したグローバルモデルに分けられる。
北米ではGM(General Motors)が主導して開発したバッテリーとプラットフォームを採用したモデルをまずは2024年に2車種発売する。2027年以降には、GMのリチウムイオン電池「アルティウムバッテリー」を搭載するとともに、コストを抑えて量販価格帯に向けて新たなEVを展開する予定だ。設備の共通化なども進め、グローバル展開も視野にコスト低減を進める。e:アーキテクチャー採用のEVは、北米では2020年代後半に発売する予定だ。
2020年代後半には、ホンダが独自開発した全固体電池の採用も目指している。2024年春に栃木県さくら市の研究拠点に実証ラインを立ち上げる予定で、その投資額は430億円となる。実証ラインを通じて量産レベルでの性能やコスト、安全性を確保するとともに、生産プロセスも含めた設計に取り組み、生産技術の手の内化を目指す。
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