ニュース
BMWが次世代リチウムイオン電池の試験生産、2022年秋から拠点が稼働:電動化
BMWグループは2022年5月23日、ドイツ・ミュンヘン郊外にセル生産コンピテンスセンター(CMCC)を2022年秋に開設すると発表した。
BMWグループは2022年5月23日、ドイツ・ミュンヘン郊外にセル生産コンピテンスセンター(CMCC)を2022年秋に開設すると発表した。
1万5000m2の敷地を活用し、次世代の高性能バッテリーセルのビジネス面における実現可能性を検証する。また、次世代リチウムイオン電池のエネルギー密度を大幅に向上させるとともに、材料の使用量や生産コストの削減を図る。
CMCCのパイロットラインで検討したセルの生産プロセスはサプライヤーに展開し、品質や生産量、コストを最適化できるようにする。
CMCCにおける初期の投資額は1億7000万ユーロだ。80人の従業員が働く。ドイツ連邦経済省とバイエルン州経済・地域開発・エネルギー省もプロジェクトを支援している。
バッテリーセルの生産ラインは段階的に立ち上げる。まずは電極の材料となるグラファイトやニッケル酸化物などの計量、混合や、金属箔のコーティング、圧縮などを行う。その次の段階で、セルの組み立てや形成のためのシステムを設置する。1年間かけて通常の生産に移行する。オペレーションには再生可能エネルギー由来の電力を使用する。
関連記事
- いまさら聞けない 自動車のバッテリー
MONOistに掲載した主要な記事を、読みやすいPDF形式の電子ブックレットに再編集した「エンジニア電子ブックレット」。今回は、オートモーティブフォーラムの連載「いまさら聞けない 電装部品入門」の中から、バッテリーの歴史を振り返った「いまさら聞けない 自動車のバッテリー」をお送りします。 - 日産は半固体ではなく「全固体」電池、懸念される低寿命をNASAや大学と克服
日産自動車は2022年4月8日、2028年度の実用化を目指す全固体電池の開発状況を発表した。 - 実車で走って分かった全固体電池の課題は「寿命の短さ」、EVよりもHEV向き?
トヨタ自動車は2021年9月7日、オンラインで説明会を開き、電動車の普及に向けた投資などの戦略を発表した。 - EVは環境に優しいのか、電池のライフサイクルでのCO2排出量を考えるポイント
昨今、注目が集まっている地球温暖化問題や脱炭素への影響をLCAによって評価するためには「製品のライフサイクルで考えたときのCO2排出量」、すなわち「LC-CO2」について考える必要があります。そこで今回は電池におけるLC-CO2を考える上で注目すべきポイントを整理していきたいと思います。 - リチウムイオン電池の性能を左右する「活物質」とは?【負極編】
今回はリチウムイオン電池に用いられる「負極活物質」について解説していきたいと思います。負極活物質の開発は「リチウム」を活用したエネルギー密度の向上と安全性の担保の兼ね合いが常に求められています。 - リチウムイオン電池の性能を左右する「活物質」とは?【正極編】
今回から数回にわたり、リチウムイオン電池に用いられる代表的な材料にはどんなものがあり、どのようにして電池の特性を左右するのか、解説していきたいと思います。 - 全固体電池で注目高まる「電解質」、固体にするだけでは意味がない!?
今回は、リチウムイオン電池の正極と負極の間にある「電解質」、そして「全固体電池」について解説していきます。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.