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ホンハイがEV参入、シャオミも? 「私たち以外」にとってのクルマとは自動車業界の1週間を振り返る(2/2 ページ)

1週間おつかれさまでした。2月が終わってしまいますね。月並みですが「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」という表現の的確さを実感します。ここ何年か、私の周囲ではメンバーがガラッと変わることがないので忘れがちですが、春は異動の季節でもありますね。先週末のホンダの社長交代に続き、今週はスズキ 代表取締役会長の鈴木修氏が退任することが発表されました。トップの交代や、長く自動車業界の最前線にいた人の退任は、大きな節目ですね。

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ウーブンシティか、雄安新区か

 さて、今週MONOistで公開した記事についても紹介していきます。まずはトヨタ自動車東日本 東富士工場(静岡県裾野市)の跡地で工事がスタートした「Woven City(ウーブンシティ)」です。

 スマートシティについては、Google(グーグル)と同じAlphabet(アルファベット)傘下のSidewalk Labsが、カナダのトロントでのプロジェクトから撤退しています。街や住民のデータをどのように集めて誰が保有し、どのように保護するのかという批判があっただけでなく、投資について自治体と折り合いがつかなかったといわれています。ウーブンシティのように企業の敷地内のプロジェクトであれば、Sidewalk Labsと同じ失敗は起こり得ないでしょう。

 ただ、よく耳にするのは「ウーブンシティはあまりにも小さすぎるのではないか」という意見です。例えば中国は、北京から南西に100kmほどのところに「雄安新区」という都市を建設しています。雄安新区は自動運転車のみが走行できる街という特徴があります。物流の無人搬送車なども域内を走っているそうです。最終的な敷地面積として計画しているのは1770km2で、香川県よりも少し面積が小さいという規模で新しい街づくりが進んでいます。中国に拠点のある企業にも実証への参加を前提とした入居を打診しているそうです。敷地のうちオフィス・住宅エリアが3割、森林・湖エリアなどが7割とし、居住人口は当初100万人、2035年には250〜300万人を目指します。

 ウーブンシティの面積は70.8万m2で、2000人以上が暮らすという想定ですので、雄安新区とは規模が全く違います。企業の敷地で小さく始めることと、日本の県に匹敵する広さの街を作りながらスマートシティを試していくこと。目的が違うのでどちらが正しいわけでもありませんが、それぞれどんな収穫があるのか、楽しみですね。

 今週は、EVのバッテリーマネジメントに関する記事も掲載しました。3月第1週に詳細な解説記事を公開する予定ですが、リチウムイオン電池はさまざまな要因によって異常な発熱を起こし、発火してしまうことがあります。ただ、実際に発火事故が起きた後に原因を特定するのは難しいと言われています。そのため、どのようにリチウムイオン電池の異常な発熱や発火を防ぐかという対策だけでなく、何か起きたときの被害をいかに小さくするかという面での対策も求められています。

 バッテリーマネジメントシステムに携わるサプライヤーもまさにその姿勢で、バッテリーマネジメントにも自動車の機能安全規格ISO 26262で最も厳しい安全要求レベルASIL(Automotive Safety Integrity Level) Dを満たすことが必須だと指摘しています。

→過去の「自動車業界の1週間を振り返る」はこちら

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