シチズンマシナリーが旋盤でマシニング領域へ、より小径高精度で成長:工作機械(2/2 ページ)
シチズンマシナリーは軽井沢本社で記者会見を開き、代表取締役社長の伊奈秀雄氏が今後の成長戦略などを発表した。新機種の投入でマシニングセンタの加工領域の取り込みを図る。
なぜ自動旋盤で「マシニング領域」を狙うのか
両機種は、B軸、ATC(自動工具交換装置)、高速回転工具、LFV(低周波振動切削)などを組み合わせることで、従来はマシニングセンタなど複数の設備や工程を必要とすることが多かった、斜め穴あけや曲面、ミーリングなどの複雑加工を自動旋盤で実現する。
「マシニングセンタで加工しようとすると被削材を治具に取り付ける必要がある。一部ロボットも活用されているが、そこにはどうしても人が介在しやすい。人が介在すると、ヒューマンエラーが起きる可能性がある。その点では、自動旋盤なら(ワーク供給の)自動化がしやすく、製品の供給も安定する」(伊奈氏)
AI、半導体、ヒューマノイド、医療、航空宇宙、宝飾、腕時計などの分野では、複雑形状部品の需要が拡大している。
Miyano BNE-65ATCのB軸ATCツールは可変速機能を備えており、トルク仕様の毎分6000回転と高速仕様の毎分1万2000回転が利用できる。また、B軸を活用したLFVによる斜め穴あけ加工にも対応する。JIMTOF2026では、刃先の中心からクーラントを噴出するオイルスルーATCスピンドルと可変速機能による毎分1万2000回転の高能率加工を実現する。
Cincom L32ハイスペックモデルは、毎分3万回転のB軸ATCスピンドルと4kWの回転駆動装置で高能率加工を実現する。従来欧州製の小型マシニングセンタで13分かかっていた医療用器具部品の加工を8分20秒に短縮した例もあるという。JIMTOF2026では、複雑形状部品の6面加工を実現する。いずれも受注開始は2027年2月を予定している。
今後もAIや半導体、医療に加え、普及が見込まれるドローンやヒューマノイドにおいても、より小さくより高精度な部品が求められていく。「小径で高精度なモノづくりを行うための製品ラインアップを拡充していく」(伊奈氏)。
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