自工会新会長にトヨタの佐藤恒治氏、2026年度は「新7つの課題」が重点テーマに:製造マネジメントニュース
日本自動車工業会(自工会)は、2026年度の重点テーマの大枠と2026年1月1日からの次期体制を決定したと発表した。
日本自動車工業会(自工会)は2025年12月18日、2026年度の重点テーマの大枠と2026年1月1日からの次期体制を決定したと発表した。
自工会は2024年3月、同年1月に新会長に就任した片山正則氏(いすゞ自動車 代表取締役会長)の下で、自動車業界が直面する喫緊の「7つの課題」を発表している。
今回発表した2026年度の重点テーマの大枠は、世界的な競争環境の激化や技術変革の加速を踏まえ、「生産性向上」と「国際競争力の強化」を念頭に置きながら、これまでの7つの課題を発展させた「新7つの課題」となっている。
- 【新7つの課題】
- 重要資源・部品の安全保障
- マルチパスウェイの社会実装
- サーキュラーエコノミーの仕組みづくり
- 人材基盤の強化
- 自動運転を前提とした交通システム確立
- 自動車関連税制 抜本改革
- サプライチェーン全体での競争力向上
次期体制では、2026年1月1日付でトヨタ自動車が会長会社となり、同社 代表取締役社長の佐藤恒治氏が自工会会長に就任することを理事の全会一致で決定したという。自工会会長は、現会長である片山氏の前は、トヨタ自動車 代表取締役会長の豊田章男氏が約5年間務めており、2年ぶりにトヨタ自動車が会長会社となる。
片山氏は「自工会の存在意義は、これまで以上に重くなっている。協調領域を拡大し、生産性と国際競争力を業界全体で底上げする仕組みが重要だ。私にとっての2年間の会長職は、『自工会とは何か』を問い続けた時間でもあった。次の2年間は新体制に委ねられるが、何よりも重要なのは、全理事の意思と行動だと考えている。2025年初めに公表した『自工会ビジョン2035』の巻頭言では『元気玉』という表現を用いた。政策だけ、あるいは産業の自助努力だけでは乗り越えがたい課題に対して、この国の知恵/情熱/信頼を結集して前に進む――その象徴としての言葉だ。本日の理事会で審議した『新7つの課題』には以上の考えが通底している。だからこそ、国際競争力と生産性向上を貫く視点を据えた」と述べている。
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