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「正社員の採用予定がある」企業はコロナ禍以来の60%割れ、賃金格差で新卒採用難:キャリアニュース(2/2 ページ)
帝国データバンクが「2025年度の雇用動向」調査の結果を発表した。正社員の「採用予定がある」と回答した企業は58.8%で、コロナ禍以来の60%割れとなった。企業からは賃金格差で新卒採用が難しいとの声もあった。
非正社員「採用予定がある」は2年連続低下
続いて、2025年度の非正社員の採用状況について尋ねた。「採用予定がある」企業は、「増加する」「変わらない」「減少する」の合計が前年度比で4.2ポイント減少し、41.7%だった。2年連続で低下している。「採用予定はない」企業は、同2.1ポイント増加して42.5%となり、2年連続で4割を超えた。
「採用予定がある」企業のコメントには、「経費削減のため正社員をパート社員に変更」(自動車・同部品小売、小規模企業)「日本人のアルバイトやパートの採用を増やしたいが、応募が集まらず、外国人留学生などのアルバイトを採用する予定」(専門商品小売、中小企業)などがあった。
「採用予定はない」企業からは、「製造現場におけるパート職員を募集しているが反応が薄く、採用に至っていない」(飲食料品・飼料製造、中小企業)「非正社員は格差是正の動きもあり、雇うメリットがほぼないため減らしていく」(その他サービス、大企業)といったコメントが寄せられた。
非正社員の「採用予定がある」割合を企業規模別に見ると、正社員と同様に企業規模が小さいほど割合が低くなっている。業界別に見ると、最も高いのは「運輸・倉庫」の53.0%だった。次いで、「農・林・水産」の51.5%となっている。
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