キャデラック初のEVが日本にも、右ハンドルでCHAdeMOに対応:電動化(2/2 ページ)
GMジャパンはキャデラックブランド初のEV「リリック」を日本で発売する。全車右ハンドルで導入する。
リリックは回生ブレーキによって、アクセルペダルの操作だけで加速から停止までできるワンペダルドライブに対応している。回生ブレーキの強弱は3段階から選択でき、最大で0.4Gまで対応する。パドル操作のみで完全停止まで減速することも可能だ。
前後に駆動用モーターを搭載したリリックのeAWD(全輪駆動)システムは、最高出力が384kW、最大トルクが610Nmを発揮する。4種類のドライブモードが利用でき、必要に応じて前後のトルク配分を最適化する。フロントサスペンションはマルチリンク式。ステアリングシステムにはトルクオーバーレイを導入し、きめ細かい制御や補正を行うことで正確なハンドリングを実現するとしている。
リリックはボディーの吸音材や制振材によってノイズを低減した他、フロントとサイドには二重ガラスを採用。リアガラスには厚さ5mmの強化ガラスを使用する。また、次世代型のアクティブノイズキャンセレーションによって静粛性を高めた。車体の四隅に配置した3軸加速度センサーでタイヤからの振動を検知するとともに、キャビン内のマイクで検知したノイズと併せて不快な侵入音を打ち消す。
ドアパネルにはレーザーエッチングバックライトを配し、きらめくような光の動きを生み出すなど温かみのある空間を演出するとしている。シートには、ロングドライブでも快適に過ごせる新開発の高密度フォームを採用した他、表皮にはサステナブルな人工皮革「インタラックス」を使用している。
ドライバー向けの情報表示は、「9Kにも匹敵する解像度」(GMジャパン)の33型湾曲ディスプレイによって行う。ディスプレイは3つのゾーンで区切られ、右ハンドルに合わせたレイアウトになっている。直感的な操作が可能だとしている。
運転支援のため、レーダーやカメラ、超音波センサーを搭載し、アダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシストに対応する。リアカメラミラーはズームや明るさの調整に対応し、視認性を高める。サイドバイシクルアラートも初搭載した。
時速20km以下で走行中の場合は、歩行者や自転車に車両の接近を知らせる車両接近通報装置を利用できる。これに併せて、人間味のある心地よい独自の警告音を開発した。
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