イオンとCJPTが協業する新物流センター「イオン福岡XD」が本格稼働:物流のスマート化
イオンとCJPTは新設した物流センター「イオン福岡XD」において、物流の課題解決とカーボンニュートラルへの貢献の両立に取り組む。
イオンとイオン九州、イオングローバルSCM、Commercial Japan Partnership Technologies(CJPT)は2024年7月22日、新設した物流センター「イオン福岡XD」(福岡市東区、面積4万1335m2)において、物流の課題解決とカーボンニュートラルへの貢献の両立に取り組むと発表した。
2024年7月24日から本格稼働するイオン福岡XDにおいて、イオンとCJPTのこれまでの協業の成果を集約した物流効率化の効果拡大を目指す。物流センター内の作業改善や最適配送による総走行距離の短縮に、物流作業の自動化を融合する。
また、福岡県 燃料電池トラック導入促進事業費補助金を利用して燃料電池(FC)小型トラックを導入するなど車両の電動化も推進し、2030年までにCO2排出量を35%削減する。
今後は、仕入先とのデータ連携による物流の効率化、幹線物流におけるダブル連結トラックの活用や共同輸送など、取り組みをサプライチェーン全体に広げ、全国で物流の課題解決やカーボンニュートラル実現を目指す。
イオンとCJPTは、2021年4月からイオングローバルSCMの南大阪リージョナルディストリビューションセンターで協業を開始。イオンが持つ小売業の物流ノウハウと、トヨタ生産方式の考え方を組み合わせて、モノの流れの見える化や整流化に取り組んだ。物流センター内作業の改善による積載率の向上や、リアルタイムデータを活用した最適配送を実現し、トラックの総走行距離を10%効率化した。CO2排出量も10%削減している。
2022年9月からはイオン九州とともに、活動の範囲を卸事業者や仕入先にも広げ、川上から川下まで一気通貫で輸配送の効率化に取り組んだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 新幹線荷物輸送による高速、多量輸送の事業化検証を開始
JR東日本およびジェイアール東日本物流は、新幹線荷物輸送「はこビュン」による高速、多量輸送の事業化検証を開始する。旅客営業列車を用いた貨客混載や客室輸送専用台車を用いた荷物搬出入、積み下ろし、荷さばきなどを検証する。 - レベル4の自動運転で空港内の貨物搬送、ANAと豊田自動織機
ANAと豊田自動織機は、羽田空港の制限区域において自動運転トーイングトラクターによる国内貨物の搬送の試験運用を実施する。 - ドローン3機体を1人の操縦者が同時運航、防災用品や食品を配送
KDDIおよび日本航空は、遠隔操縦者1人がドローン3機を同時に運航させ、防災用品や食品を配送する実証実験を実施した。約2.5kmの2ルートでレベル3.5飛行を用いている。 - 佐川やセイノーが自動運転トラックを使った幹線輸送の実証、車両はT2
T2と佐川急便、セイノーホールディングスは自動運転トラックを使った幹線輸送の実証実験を行う。 - 4社と「災害時等における無人航空機の運用に関する協定」を締結
首都高速道路は、4社と「災害時等における無人航空機の運用に関する協定」を締結した。災害時のドローン活用に向けて体制を強化している。 - サントリーとダイキン、2台分の荷物を運べる「ダブル連結トラック」で往復輸送を開始
鴻池運輸など4社は、ダブル連結トラックを活用した異業種製品の往復輸送の取り組みを開始した。10tトラック2台分の荷物を1人のドライバーで輸送でき、CO2排出量削減や労働環境の改善にもつながる。