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不正発生の構造を考えさせられた“島津タイマー”、生成AIの導入事例も大注目製造マネジメントフォーラム 年間ランキング2023(3/3 ページ)

2023年に公開したMONOist 製造マネジメントフォーラムの全記事を対象とした「人気記事ランキング TOP10」(集計期間:2023年1月1日〜12月26日)をご紹介します。

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コロナ禍の変化を見据えた事業展開も

 第3位は「リコーと東芝テックが複合機の開発生産を統合へ『QCDSEで最高の企業に育てる』」でした。タイトルの通りですが、複合機などの開発生産に関する事業統合のため、リコーと東芝テックが合弁会社を設立するという記事です。

 合弁会社は複合機のハードウェアの基盤となる共通エンジンの開発、生産部分のみを担い、コントローラーなどはリコーと東芝テックがそれぞれ独自に開発したものを搭載し、差別化した商品を市場投入していく予定です。共通エンジンはリコーと東芝テック以外の企業でも利用できるようにすることで、生産数を増やしてコストメリットを生む考えです。

合弁会社の概要
合弁会社の概要[クリックして拡大] 出所:リコー

 記事中でリコー 代表取締役 会長の山下良則氏は、「コロナ禍による働き方の変化やDXの進展によってプリントボリュームの減少が加速している」と複合機市場の展望に危機感を示しています。そこで東芝テック 代表取締役社長の錦織弘信氏と「腹を割って話し合った結果」(山下氏)、両社が持つ複合機を支える技術や人材のさらなる活躍の場を外部に広げていくことで新たなモノづくりを目指すことになったとしています。

 2023年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の分類が5類感染症へと移行したことで、コロナを巡る状況は「アフターコロナ」のフェーズへと名実ともに転換しました。しかし、製造業を取り巻く市場環境はコロナ禍を経て大きく変わりました。コロナ禍で定着したハイブリッドワークなど、人々の働き方やライフスタイルの変化は、製造業の既存事業に少なからず影響をもたらしています。リコーと東芝テックの事例のように、コロナ前の状況に完全には戻れないことを前提にした事業戦略上の判断が必要な局面が、他の企業でも出てくるかもしれません。


 以上、第1位から第3位までの記事を紹介してきました。4位以下では、「ニデックがTAKISAWAをTOBで買収へ、完全子会社化で工作機械事業を強化」「日本電産がニデックに社名変更、子会社の社名変更をおさらい」とニデックの記事が2本ランクインしているのが印象的ですね。

 この他、MONOistの大人気連載「小川製作所のスキマ時間にながめる経済データ」の記事がランクインしています。統計データを基にして、製造業周りの経済状況を分かりやすく解説している連載です。年末年始の空いた時間で一気読みするのもおすすめです!


⇒MONOist年間ランキングのバックナンバーはこちら

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