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メタンから製造するターコイズ水素の技術開発企業に出資:材料技術
双日は、フィンランドのHycamite TCD Technologiesに出資する。Hycamiteは、天然ガスの主成分であるメタンの熱分解により得られる「ターコイズ水素」の製造技術を開発している。
双日は2023年7月18日、フィンランドのスタートアップ企業Hycamite TCD Technologies(Hycamite)への出資を発表した。Hycamiteは、天然ガスの主成分であるメタン(CH4)の熱分解により得られる水素(ターコイズ水素)と固体炭素の製造技術を開発している。
同技術は、触媒技術により低いエネルギー消費量で水素を製造することが可能だ。電力消費量は電気分解による水素製造プロセスの13%で、製造過程でCO2を排出しない。また、カーボンナノチューブなど付加価値の高い固体炭素製品を併産でき、次世代リチウムイオン電池などの高機能素材として使える。
Hycamiteは第三者割当増資で、双日やフィンランド政府系ファンドのThe Finnish Climate Fundから、総額2500万ユーロ(約38億9000万円)を調達。これにより、水素換算で年産2000トン(t)規模のデモスケールプラントを、フィンランド中部のコッコラ工業団地内に建設する予定だ。パイロットレベルでの技術実証は完了しており、2024年中頃の稼働開始を見込んでいる。
双日は今回の出資により、日本国内におけるHycamite技術の独占的実施権を獲得し、2020年代後半に水素換算で年産数万t規模の事業構築を目指す考えだ。
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