クラウドで使える「新Gravio」提供開始、ChatGPT対応でデータ検索が容易に:製造マネジメントニュース(2/2 ページ)
アステリアは、専用クラウド「Gravio Cloud」を備え、ChatGPTにも対応した、ノード統合プラットフォーム「Gravio(グラヴィオ)」の新バージョン「新Gravio」を2023年7月3日に提供開始する。
新Gravioの価格
新Gravioを搭載可能な製品は、小型ボードコンピュータの「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」やノートPC、デスクトップPC、オンプレミスサーバ、クラウドサーバとなっており、顧客が求めるニーズに合わせて搭載するソリューションを選べるようになっている。設定は従来バージョンと同様にGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)を用いて、ノーコードで行え、使いやすいという。
新Gravioのタイプは、価格や貸し出しセンサー数などが異なる「Free」「Business」「Business Pro」「Business Pro ライセンス」の4種類で、無料のFreeは導入前の検証として簡単な操作が行えるだけで実用性はないという。今後は、年間約1億円の売上を目標に展開していく。
なお、アステリアでは、さまざまなシステムとサービスを連携するツール「ASTERIA Warp(アステリアワープ)」により、新Gravioやモバイルアプリ作成サービス「Platio(プラティオ)」、商談支援ツール「Handbook X(ハンドブックエックス)といった同社の製品をノーコードでつなぎ、エッジデバイスの自動化と遠隔化の実現や、コミュニケーションを支援するサービスの創出を目指しているという。
新Gravioの開発背景
国内企業のコンピューティング形態は、過去半世紀においてホスト型から、クライアントサーバ型、クラウド型、エッジ型へと進化を続けてきた。そして、アステリアでは、中長期的に企業に貢献し続ける新しいコンピューティングの形態としてノードコンピューティングを標ぼうしている。
ノードコンピューティングは、クラウド型の利点とエッジ型の利点を持ち、非中央集権型アーキテクチャを基本としながら企業に必要とされる集中管理も可能とする新たなコンピューティング形態だという。デジタル機器、インターネット環境、生成AIなどが著しい発展を続ける昨今、これら新しいデジタル技術の価値を企業活動に取り入れ、企業中枢から末端の現場までDXを進めることが企業競争力の源泉になりつつある。
こういった状況を踏まえて、アステリアでは、AIを搭載したIoT統合プラットフォームとして2017年に開発したGravioをノードコンピューティング対応に進化させた新Gravioの提供を開始する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ChatGPTを使ってみたらなんかいい気分になった理由
物は試しですから - モバイルアプリ作成ツールを活用した報告アプリで、工場の安全性が向上
アステリアが提供するノーコードのモバイルアプリ作成ツール「Platio」を、豊通リサイクルが導入した。同ツールを活用して作成した「ヒヤリハット報告アプリ」により、工場の安全性が向上している。 - “沖縄そば”などの製造報告をモバイルアプリ作成ツールで効率化
アステリアは2021年7月27日、沖縄そば麺などの製造、小売りなどを手掛けるおきなわ物産センターが、モバイルアプリ作成ツールの「Platio」を導入したと発表した。「製造日報アプリ」の作成で、製造報告の効率化とペーパーレス化などを達成した。 - ChatGPTを活用して会話から3Dモデルを自動生成
VUILDは、木材のクラウドプレカットサービス「EMARF」において、ChatGPTを活用したAIとの会話から3Dモデルを生成できるツール「EMARF AI(仮称)」の開発を開始した。生成された3Dモデルを図面化し、EMARFで注文できる。 - ChatGPTの発展で、デジタル人材の働き方に「影響がある」と52%が回答
「Offersデジタル人材総研」が、ChatGPT利用経験者を対象にしたレポートを発表した。90%がChatGPTにポジティブな印象を持っていた。また、デジタル人材の働き方がAIに代替されることについて、「影響がある」と52%が回答した。 - 生産性向上だけじゃない、パナソニックコネクトがChatGPTを全社導入した理由
世界中で話題の「ChatGPT」。国内企業で早期に全社導入を決定した1社がパナソニック コネクトだ。ChatGPT導入に至った背景や活用の可能性について聞いた。