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高耐熱性と難燃性を兼ね備えたEVバッテリー向け新規液晶ポリマーを開発:材料技術
Solvayは、ザイダー液晶ポリマーの新グレードとして、高耐熱性と難燃性を兼ね備えた「ザイダー LCP G-330 HH」を開発した。高電圧システムで動作するEVバッテリーの断熱材用途に対応する。
Solvay(ソルベイ)は2023年3月23日、ザイダー液晶ポリマー(LCP)の新グレードとして、高耐熱性と難燃性を兼ね備えた「ザイダー LCP G-330 HH」を開発したと発表した。高電圧システムで動作する電気自動車(EV)バッテリーの断熱材用途に対応する、ガラス繊維強化の射出成形用LCPグレードだ。
EVのバッテリー部品の材料は、バッテリーの熱暴走時に搭乗者の安全性を確保するために、耐熱性と絶縁性が求められる。そこで、同LCPは、400℃の環境に30分間置いた場合でも、電気絶縁性の保持が行えるように仕上げた他、難燃性を実現するためにハロゲン系や臭素系の難燃剤は使用していない。
また、加工性が高く、従来のバッテリーモジュール用絶縁材料では難しかった薄型化を実現し。実際に、100×150×0.5mmの大きさに射出成形したプレートを用いて、試験をクリアしている。
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