IoT時代でも変わらない組み込みソフトの課題とは、革ジャンおじさんと初遭遇:組み込み開発 年間ランキング2017(1/2 ページ)
2017年に公開したMONOist組み込み開発フォーラムの記事をランキング形式で振り返る。1位に輝いたのは、ついに第100回を突破したあの連載コラムだった。
組み込み開発=IoT(モノのインターネット)デバイス開発といっても過言ではない状況になってきた2017年。MONOistの組み込み開発フォーラムでは、組み込み機器がIoTデバイスになることで新たに組み込まれるものとして、組み込みAI(人工知能)や、LPWA(低消費電力広域)ネットワークに代表されるIoT関連の通信機能に焦点を当ててきました。
そんな2017年、最も多く読まれたのは一体どんな記事だったのでしょうか。2017年に公開した記事のランキング(読まれた回数)ベスト3とトップ10、そして(編集担当が)興味深かった記事を幾つか紹介したいと思います。
1位〜3位を発表!
第1位に輝いたのは、好評連載「山浦恒央の“くみこみ”な話」の第91回となる『タダでソフト開発の生産性と品質を上げる方法(1):意外に使える無料のソースコード測定ツール「SourceMonitor」』でした。
山浦恒央氏によるこの連載コラムは、IoT時代になってより重要になってきた組み込みソフトウェアの課題がテーマになっています。2017年10月の「タダでソフト開発の生産性と品質を上げる方法」シリーズの最終回で、記念すべき連載100回を迎えました。同年12月に@ITとMONOistで共催したセミナー「AI/IoT時代のソフトウェア開発」では、山浦氏による連載100回突破記念講演も行いました(関連記事:機械学習システムは「高金利クレジット」、ソフトの品質保証は難しいが可能性も)。
また、MONOist10周年の寄稿記事である「組み込みソフトがこの10年で変わったこと、変わらないこと」も7位にランクインしています。12月からは新シリーズ「バグ検出ドリル」が始まりましたので、こちらもお楽しみに!
第2位には、「いまさら聞けないSIGFOXネットワーク入門」が入りました。
IoTをモノのインターネットと呼ぶ以上、通信接続によって“つながる”必要があります。その手段としては、PCやスマートフォンで広く利用されてきたWi-FiやBluetoothがありますが、やはり制約もあります。そこで、IoT向けの通信技術としてLPWAネットワークが注目を集めているのです。
Sigfoxはその代表格ともいえる規格で、国内でも京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が積極的に展開を拡大しています。他にもLPWAネットワークは幾つかありますが、有力候補の1つとされるLoRaWANの基礎解説記事「いまさら聞けないLoRaWAN入門も6位に入っています。
第3位に入ったのは、「AR表示がずれない世界初の車載ヘッドアップディスプレイ、コニカミノルタが開発」でした。
2017年1月に発表されたこの車載ヘッドアップディスプレイ(HUD)技術ですが、同年11月にはアルパインと共同開発する方針を発表しています(関連記事:アルパインとコニカミノルタ、車載用3D AR HUDを2021年に量産)。IoTの枠組みの中でエッジコンピューティングが重視されるようになると、IoTデバイスでも画像を取り扱う必要がでてきます。組み込み開発フォーラムでも、こういった画像関連の話題を扱っていきたいと思います。
第4〜10位については、以下のランキング表から記事内容を確認していただければと思います。
MONOist組み込み開発2017年記事ランキングトップ10
- タダでソフト開発の生産性と品質を上げる方法(1):意外に使える無料のソースコード測定ツール「SourceMonitor」
- いまさら聞けないSIGFOXネットワーク入門
- AR表示がずれない世界初の車載ヘッドアップディスプレイ、コニカミノルタが開発
- 量子コンピュータでなぜAIは進化するのか、全ての鍵は「最適化問題」
- 芽吹くか「組み込みAI」
- いまさら聞けないLoRaWAN入門
- 組み込みソフトがこの10年で変わったこと、変わらないこと
- 日本の有機ELここにあり、JOLEDが試作パネルを一挙展示
- 音声認識の覇権を握る「Amazon Alexa」、逆転の余地はまだある?
- 第4のLPWA規格「IEEE 802.11ah」こと「Wi-Fi HaLow」は起動するか
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.