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自動車の次世代技術展示会で“車載デバイス銀座”を歩くオートモーティブワールド2015リポート(1/4 ページ)

自動車の次世代技術の専門展示会である「オートモーティブワールド2015」には、多くの半導体・電子部品メーカーが出展している。本稿では、“車載デバイス銀座”と言っていいほどにぎわいを見せた「国際カーエレクトロニクス技術展」の展示を中心にリポートする。

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 2015年1月14〜16日、東京ビッグサイトで「オートモーティブワールド2015」が開催された。2009年1月に初開催された「国際カーエレクトロニクス技術展」をはじめ、「EV・HEV駆動システム技術展」や「クルマの軽量化技術展」、「コネクテッド・カーEXPO」から構成される自動車の次世代技術の専門展示会だ。今回からは、「自動車部品加工EXPO」も加わった。

 オートモーティブワールドの中核である国際カーエレクトロニクス技術展には、20社近くの半導体・電子部品メーカーが出展しており、東京ビッグサイトの西館1・2ホールの奥側は“車載デバイス銀座”と呼べるほどの状況になっていた。この車載デバイス銀座を会場案内図の左から西に向かって取材した中から、記者が興味深いと感じた展示を紹介しよう。

「国際カーエレクトロニクス技術展」の“車載デバイス銀座”周辺の会場案内図
「国際カーエレクトロニクス技術展」の“車載デバイス銀座”周辺の会場案内図。赤色の線で囲んだ部分が該当する(クリックで拡大) 出典:リード エグジビション ジャパン

 なお、オートモーティブワールド2015については、個別の展示を紹介した記事を既に多数公開しているので、そちらも参照していただきたい。


ボッシュが次世代の高速CANをデモ

 最も広く利用されている車載LAN規格であるCANを開発したのは、大手ティア1サプライヤのRobert Boschだ。CANの伝送速度は、実際の車両内の運用では最高500kbpsとなっており、自動運転技術などにより進化した車載システムには、さらに高速な車載LAN規格が必要になるといわれている。そこでRobert Boschは、CANを拡張する形で、次世代のCANとなるCAN FD(Flexible Data Rate)を開発した。

 Robert Boschの日本法人であるボッシュのブースでは、このCAN FDのデモンストレーションが行われた。デモの内容は、CAN FDインタフェースで接続したECU(電子制御ユニット)を12ノード接続して、CANの伝送速度の8倍となる4Mbpsでデータ伝送を行うというもの。12ノードのうち8ノードは一般的なリニアバス型の接続、4ノードはスター型の接続になっている。

ボッシュのCAN FDのデモ
ボッシュのCAN FDのデモ,(クリックで拡大)

 ドイツから来日したRobert Boschの説明員は、「2015年中に多数の半導体メーカーからCAN FD対応のマイコンが発売される。車載ソフトウェア開発に用いるツールのベンダーも対応を既に完了しており、量産車への採用は待ったなしの状況になっている」と述べている。

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