ニュース
樹脂成型用金型の開発にデスクトップ3Dプリンタを活用:オートモーティブワールド2015
アルテックは、「オートモーティブワールド2015」において、2014年11月末に発売したStratasysのデスクトップ3Dプリンタ「OBJET30 Prime」を展示した。
アルテックは、「オートモーティブワールド2015」(2015年1月14〜16日、東京ビッグサイト)内の「第1回自動車部品EXPO」において、2014年11月末に発売したStratasysのデスクトップ3Dプリンタ「OBJET30 Prime」を展示した。
OBJET30 Primeは、精度が±0.1mmで、造形エリアが294×192×148.6mmの3Dプリンタである。「OBJETシリーズ」のデスクトップ3Dプリンタとしては最も高価(本体価格548万円)だが、本体価格が1000万円以上する大型のハイエンド機でしか使えなかったゴムライク材料を利用できるなど応用範囲が広いのが特徴だ。
アルテックの説明員に自動車分野での活用事例を聞いたところ、ドアノブやブレーキペダルといった比較的小型の部品の試作を挙げた。
また、樹脂成型用金型の試作にも利用されているいう。「金型の形状を最適化する際に、3Dプリンタで造形すれば金属で試作するよりも納期を半分以上短縮できるしコストも減らせる。もちろん、型としての耐久性は金属製の金型には劣るので量産に適用はできないが、金型の試作評価に3Dプリンタは最適だと考えている」(同説明員)。
この他、自動車分野で期待されている大型部品の出力事例も展示していた。
「Fortus400mc」で出力した複数のパーツを組み合わせたバンパー。Stratasys傘下でDDM(Direct Digital Manifactuaring)を手掛けるRedEyeが製造したもので、実際に車両のアフターパーツとして使用されている(クリックで拡大)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 自動車と3Dプリンタの関係は遠いようで近い?
アルテックは、「オートモーティブワールド2014」において、自動車開発における3Dプリンタの活用事例を紹介した。デザイン性を求められるインテリア関連部品などの形状確認が中心だが、BMWのように量産車の製造に3Dプリンタを応用している事例もあるという。 - 3Dプリンタは自動車の金属部品開発にも活用できる、木型レスや部品の直接造形も
鋳物の製造受託を手掛けるコイワイは、「人とくるまのテクノロジー展2013」において、3Dプリンタを活用して製造した自動車用金属部品の試作サンプルを展示した。 - 最大1mの造形が可能な大型3Dプリンタ「Objet1000」を国内初導入
アルテックは、Polyjet方式の工業用3Dプリンタ「Objet1000」(Stratasys製)を、試作造形ビジネスを展開するエムトピアに販売したことを発表した。Objet1000の国内導入はこれが初だという。 - ストラタシス、3Dプリンタ11製品と新素材1種を発表――水溶性サポート対応、マルチカラー対応など拡充
ストラタシスはドイツ フランクフルトで開催中の「EuroMold」で、水溶性サポート対応機種やマルチカラー対応機種、耐熱性や引張強度などに優れた新素材など発表した。