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自動車の次世代技術展示会で“車載デバイス銀座”を歩くオートモーティブワールド2015リポート(2/4 ページ)

自動車の次世代技術の専門展示会である「オートモーティブワールド2015」には、多くの半導体・電子部品メーカーが出展している。本稿では、“車載デバイス銀座”と言っていいほどにぎわいを見せた「国際カーエレクトロニクス技術展」の展示を中心にリポートする。

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二輪車向けのノウハウを自動車の電動システムに生かす

 新電元工業は、ホンダの車両に採用されている製品群を展示した。展示した製品は3つあり、電気自動車「フィットEV」の車載充電器、ハイブリッド車「アコード ハイブリッド」の降圧DC-DCコンバータ、「アキュラTLX」のステアリングシステム「P-AWS(Precision All-Wheel Steer)」のECUである。

電気自動車「フィットEV」の車載充電器ハイブリッド車「アコード ハイブリッド」の降圧DC-DCコンバータ「アキュラTLX」のステアリングシステム「P-AWS」のECU 新電元工業が展示したホンダの車両に採用されている製品群。左から、電気自動車「フィットEV」の車載充電器、ハイブリッド車「アコード ハイブリッド」の降圧DC-DCコンバータ、「アキュラTLX」のステアリングシステム「P-AWS」のECU(クリックで拡大)

 ホンダとの関係は二輪車向けにレギュレータを納入し始めた40年近く前からになるという。その一方で、自動車向けの実績はこの10年ほどのことだ。「二輪車向けで培ったノウハウを、電動化の進展が始まった自動車向けに展開することで採用してもらえた」(新電元工業)という。

フルHDかつHDRの車載CMOSセンサー

 オン・セミコンダクターは、事業強化を図っているイメージセンサー事業の車載品を展示した。今回展示したのは、2014年6月に買収を決めたAptina Imagingの製品になる。注目は、フルHD映像の撮影に対応する2Mピクセルの車載CMOSイメージセンサー「AR0230AT」だ。

 AR0230ATは、2014年12月に発表した「AR0230CS」の車載グレード対応版だ。フルHD対応だけでなく、トンネルの出口などで暗部と明部で極端に差のある映像から周辺の車両などを認識するのに必要なHDR(ハイダイナミックレンジ)機能を備えている。HDR機能を用いた場合のダイナミックレンジは96dBである。

HDR機能の有無の比較。HDR機能を使うと、映像中央部の白いパネルの中の文字がくっきり読み取れる(左)。HDR機能を使わないと、パネルの中の文字が読み取れなくなってしまう(右)(クリックで拡大)

 また車載半導体向けの品質規格AEC-Q100をクリアしており。動作温度範囲は−40〜105℃となっている。ただし、フレームレートはAR0230CSの60fpsに対して、AR0230ATは30fpsに抑えられている。

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