AI対応エッジデバイス開発を加速するFPGAベースのエコシステム

» 2023年10月11日 10時00分 公開
[PR/MONOist]
PR

 成長著しいエッジコンピューティングの世界でも、AIを活用した高機能化や高付加価値化のニーズが高まっている。カメラやセンサーなどから得られる情報を基に、近くにいる歩行者や車両といった周囲の状況を瞬時に判断して危険を回避する「自動運転」や、生産ラインにおいて製造物の状況を同様にカメラやセンサーで捉えて状況を自律的かつ的確に把握しつつリアルタイムに制御する「産業用ロボット」などはその代表格だ。

 ただ、エッジデバイスにAI機能を組み込むのは容易ではない。だが、あたかもブロック玩具を組み合わせるようにハードウェアやソフトウェア、インタフェース、IPなどを選択してシステムを構築できるプラットフォームがあったとしたらどうだろうか。設計はシンプルになり生産性は大幅に向上するはずだ。そんな産業用システム開発のプラットフォーム化で業界をリードしているのが、エレクトロニクス商社のアヴネットだ。

産業用システム開発をシンプルにするプラットフォームを提供

 もともとAMD製品に対する高度な知見を有するアヴネットは、その多彩な技術を活用して産業用エッジデバイスの設計・開発をシンプルにするプラットフォームを提供している。そこでの主軸に据えているのが、買収によってAMDのポートフォリオに加わった旧ザイリンクスが強みとしてきたAMD FPGA/SoCだ。

 なぜAMD FPGA/SoCなのか。アヴネットの長内和久氏(第3統括本部 半導体第2事業部 第1PM部 3課 課長)は、「FPGAの最大の特徴は回路を後から動的に書き換えられることで、製品出荷後も機能の追加や修正などのアップデートが可能です。特にAMD FPGA/SoCは、対象製品ごとに必要な回路のみを実装して共通化・プラットフォーム化することが可能です」と説明する。このメリットを最大限に生かすべく、アヴネットは多様なパートナーと連携・協業したエコシステムを拡大している。

アヴネットが提供する開発プラットフォーム アヴネットが提供する開発プラットフォーム

独自IP/アルゴリズムの映像ソリューション――シーアイエス

 具体的にどんなソリューションがパートナーのエコシステムから生み出されているのだろうか。2023年11月にパシフィコ横浜で開催される展示会「EdgeTech+ 2023」のアヴネットブース(ブース番号A-W18)で、その一端を目にすることができる。

 産業用イメージングシステムメーカーのシーアイエスは、ビルド済みのハードウェアアクセラレーション「AMD Kria K26 SoM」に対応した500万画素FAカメラを中心に、「SLVS-EC RX IP」と呼ぶIPや独自アルゴリズムで高画質を得るISP(Image Signal Processor)の「Clairvu」を組み合わせた映像ソリューションを展示する。

 シーアイエスの小久保 有二氏(取締役 設計部門 部門長)は、「SLVS-EC RX IPは、AMD FPGA/SoCの高速トランシーバを経由して受信したバイトデータからピクセルデータを抽出することに特化し、リソース消費を抑えるIPです。イメージセンサーの性能を損なうことなく最小限のロジックリソースでインタフェースを実現できるため、より多くのロジックリソースをアプリケーション処理に振り向けることが可能です。ClairvuはAMD FPGA/SoCへの実装を最初から意識した設計で、小さな回路規模ながら高画質を実現します」と説明する。

シーアイエスが提供するソリューションのシステム構成 シーアイエスが提供するソリューションのシステム構成

AI推論とGigE Vision IPで高速画像伝送――OKIアイディエス

 AMD FPGA/SoCを含めたハードウェアからソフトウェア開発、AI実装まで受託開発全般を担っているOKIアイディエスは、Kria KR260 SoM上にAI推論とGigE Vision IPを実装した、エッジにおけるAI活用と高速画像伝送の適用システムをアヴネットブースで展示する。

 OKIアイディエスの岩崎公一氏(事業統括部 SE部 マネージャー)は、「被写体の人物から取得した映像を基に、Kria KR260ロボティクス スターターキットに実装されたAIモデルによる推論を行って骨格および姿勢を推定。ポーズに応じた重畳(画像処理)を行い、GigE Visionで高速画像伝送してモニターにリアルタイムに表示する一連の処理の様子をご覧いただけます」と語る。

 アヴネットブースでは、OKIアイディエスとシーアイエスとの連携で、SLVS-EC RX IPを使用した4Kカメラの画像入力による「GigE Vision+AI」のデモンストレーションも実施されるという。この機会を逃すことなく、ぜひEdgeTech+ 2023を訪れて両社の連携ソリューションのインパクトを直接目で見て実感してほしい。

OKIアイディエスが提供するソリューション OKIアイディエスが提供するソリューション

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:アヴネット株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2023年11月8日