ADASや自動運転に4Dイメージングレーダーを選ぶべき理由とは自動運転技術

自動運転技術やADAS向けにさまざまな検知方式のセンサーの使用が検討されていますが、センサーテクノロジーの本質的な限界が安全面での課題となっています。Vayyar Imagingが扱う4Dイメージングレーダーは解像度やコストパフォーマンス、信頼性といった要求を満たします。

» 2022年03月01日 10時00分 公開
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 近年、自動車向けセンサーの技術開発が急速に進んでいますが、完全自律運転車の実現に向けてはまだ多くの課題が山積しています。言うまでもありませんが、そのような課題は1つ1つ克服していかなければなりません。新しいインキャビンセンサー技術やADAS(先進運転支援システム)技術が開発されるたびに、真の自動運転車の実現に一歩近づくことになります。

 自動運転車の需要は高まっていますが、その一方で、収益性の確保も求められます。高度なテクノロジーを取り入れながらコストを抑えるというのは、容易ではありません。現実問題として、必要なテクノロジーを開発するための研究開発費だけでも、年間10億ドルに上っています。

 世界の自動車業界では、厳しい競争が繰り広げられています。主要な自動車メーカーは商品の差別化を図り、機能の自動化や燃費性能で競い合っていますが、おそらく今後の主戦場となるのは安全性能です。自動車の安全性に関する法規制は多く、その内容も年々厳しくなっています。

法令順守が全てに優先する

 安全性能は難しい課題となる可能性があります。日本の国土交通省は、シートベルト付け忘れ防止機能(SBR)の義務付けを全座席に拡大しました。また、過熱した車内に幼児が置き去りにされる事故を防ぐ幼児置き去り検知(CPD)センサーが、2023年からユーロ圏およびASEANの新車評価プログラム(NCAP)で評価対象となります。

車内に幼児が置き去りにされる事故を防ぐ幼児置き去り検知センサーが、2023年からNCAPで評価対象となる 出所:Vayyar Imaging

 車外の装備に関しては、ユーロNCAPでは各種の自動緊急ブレーキ機能(AEB)が評価対象となっています。これには、前進時および後退時の自動ブレーキに加えて、側方から接近する車両の回避、交通弱者(VRU)の回避、交差点での対向車両との衝突回避を目的とした自動ブレーキが含まれます。さらにユーロNCAPでは、2023年以降、前方衝突警報システム、自動操舵(そうだ)回避システム、レーンチェンジアシスト、アラウンドビューモニターも必須の安全装備に加えられます。このように、法規制は変化が早く、対応が難しくなる可能性があります。

センサーテクノロジーの比較

 今後の開発計画を練る自動車メーカーが頭を悩ませているのは、ほとんどの自動車向けセンサーテクノロジーに存在する本質的な限界です。特に、安全性の要件を達成する上で、その限界が問題になります。市場にはさまざまなセンサーテクノロジーを搭載した製品がありますが、そのほとんどに何らかの欠点があります。

 例えば、カメラやLiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー。光による検知と測距)センサーは、物体を検知して距離を測定できる効果的な技術です。一般的には衝突防止を目的に使用されています。高解像度の画像を取得し、複数の対象物を追跡できますが、光学的な手段を利用しているため他の物体の背後にあるものを検知できず、天候や照度の状況が悪いと適切に機能しなくなる場合があります。例えば、レンズに汚れや泥が付着すると性能が大幅に低下する恐れがあります。プライバシー侵害の問題が伴いますし、コストも非常に高いため、低コストのテクノロジーに駆逐される可能性があります。

 超音波センサーは安価ですが、先進テクノロジーとはいえず、イメージングや対象物追跡にも対応しない限定的なソリューションです。一方で、2Dレーダーは対象物の存在を検知してその方向、距離、速度を測定でき、しかもプライバシーの問題も回避できる、信頼性と拡張性に優れたソリューションです。しかし、ごく少数の送信アンテナと受信アンテナで構成されることから、ビームの範囲が限定されます。そのため、カバー範囲が狭く解像度も劣り、鮮明な画像を得ることができません。2Dレーダーは角度分解能が低いため、ほとんどの場合、1軸方向のみを注視することになり、複数の対象物が近接していると判別が困難になります。

 安全基準が高度化し、業界全体でイノベーションを推進することが求められる中で、汎用性、信頼性、拡張性に優れたテクノロジーの必要性が増しています。

 自動車業界が実現を目指しているのは、多くの機能を少数のセンサーに盛り込む多機能センサー技術ですが、カメラ、LiDAR、超音波センサー、2Dレーダーには本質的な限界があり、ほとんどの場合1個のセンサーで1つの機能しか実現できません。

全ての問題を解決:4Dイメージングレーダーのメリット

 そこでご紹介したいのが、4Dイメージングレーダーです。車両の走行中にコンピュータが人命に関わる判断を下すために必要な情報を取得でき、なおかつ直接的・間接的コストを大幅に削減できる、次世代型のレーダーテクノロジーです。

 4Dイメージングレーダーは従来型のレーダーソリューションと異なり、多入力・多出力(MIMO)アンテナアレイを利用して、周辺環境を高い解像度でマッピングできます。3Dイメージング技術にドップラー解析を組み合わせることで、広視野角のポイントクラウドイメージングに速度という新たな次元を加えました。

周辺環境を高い解像度でマッピングすることが求められる 出所:Vayyar Imaging

 Vayyar Imaging(バヤー・イメージング、以下Vayyar)が扱う4Dイメージングレーダーは、これまでに説明した各種センサーの長所を兼ね備えながら、既存のセンサーの短所を解消し得るテクノロジーです。

  1. 解像度:大型のMIMOアンテナアレイによって、静止または移動中の複数の対象物を同時に高い精度で検知し、追跡できます。車内センサーとして使用すると、乗員を検知して子供か大人かを判別し、その体勢と位置を検知して、バイタルサインを監視できます
  2. コストパフォーマンス:Vayyarのオンチップ4Dイメージングレーダーの価格は2Dレーダーとほぼ同じですが、データの解像度、精度の高さ、優れた機能性など、はるかに高い価値を備えています。理想的な価格性能比に加えて、実用的な拡張性、全体的な開発コストの削減、関連リスクの低減、市場投入までの時間短縮を実現できます
  3. 信頼性とプライバシー:光学系を持たないため、照度条件や気象条件の影響を受けることがありません。4Dイメージングレーダーは、車内の陰になった場所にいる乗員も高い信頼性で監視できます。ADASや車両周辺の安全確保の用途では、夜間でも過酷な道路条件下でも、安定したパフォーマンスを発揮します。さらに4Dイメージングレーダーは、自動車業界で重大な懸念になりつつあるプライバシーの問題が伴いません

 4Dイメージングレーダーの特徴を一言で表せば、「欠点がない」ということになります。イメージングレーダーの市場は年平均で19.2%成長し、2027年までに212億ドル規模に達すると見込まれています。4Dイメージングレーダーは自動車向けセーフティセンサーに最も適したテクノロジーとして、シェアを広げつつあります。

 Vayyarの複数の機能を搭載した統合型のソリューションは、自動車業界における安全性の主な課題の多くを解決します。短距離レーダー(SRR)から長距離レーダー(LRR)まで1個のチップで対応できる4Dイメージングレーダーは、車内と車外の両方のセンシングに対応し、CPD、拡張SBR、自律運転車(AV)、ADASなど、幅広い用途に活用できます。

 世界の自動車メーカーにとって、インキャビンセンシングでもADAS用途でも比類のない機能性を発揮する4Dイメージングレーダーは、未来を切り開く理想のソリューションとなります。

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提供:Vayyar Imaging Japan合同会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2022年3月31日