「Surfaceファミリー」がもたらす設計者の新たな「働き方改革」とはDMS2017 マイクロソフト 展示レポート

大型のディスプレイとワークステーションのあるデスクに張り付かざるを得なかった設計者の業務にモビリティーを生み出すという形で「働き方改革」をもたらしたマイクロソフトの「Surfaceファミリー」。2in1デバイスの枠を超えてラインアップに加わった「Surface Hub」と「Surface Studio」も、設計者に新たな形での「働き方改革」をもたらすことになりそうだ。

» 2017年07月12日 10時00分 公開
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 製品開発で重要な役割を果たす設計者のデスクには、大型のディスプレイとワークステーションがあるのがこれまでの常だった。設計業務のメインツールである3D CADを快適に動作させるとともに、CAEの利用までを視野に入れると、大型ディスプレイと専用グラフィックスボードを組み込んだ高性能のワークステーションは必要不可欠になる。このことは、設計者がデスクに張り付かざるを得ないということを意味する。

 しかし、半導体の進化によるラップトップPCの性能向上、通信網の発達、クラウドの普及によって、設計者に掛けられたこの重い枷は外れつつある。日本国内が労働時間に主眼を置いた「働き方改革」に沸く中で、従来の戒めから解放されつつある設計者こそが、真の意味で「働き方改革」のメリットを享受できているのかもしれない。

ラインアップの充実を続ける「Surfaceファミリー」

 設計者の「働き方改革」を強力に推進してきたのがマイクロソフトだ。モバイル2in1デバイス「Surface Pro」や、妥協のない究極のラップトップPC「Surface Book」を投入し、シーメンスやオートデスクといった大手3D CADツールベンダーと連携することにより、設計業務にモビリティーを生み出してきた。他のラップトップPCにはないタッチパネルとタッチペンは、コンセプトデザインなどの場面で直観的なアイデアを生み出せるユーザーインタフェースとして高く評価されている。

 これら「Surfaceファミリー」のラインアップはさらなる充実を続けており、設計業務のモビリティーにとどまらない、設計者の新たな「働き方改革」を生み出している。

 日本マイクロソフトは、2017年6月21〜23日にかけて東京ビッグサイトで開催された「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS 2017)」において、設計業務に役立つSurfaceファミリーの実機を多数展示し、それらがどのような「働き方改革」を生み出すのかを分かりやすく示した。各デモンストレーションには、設計者のさまざまな業務への適用事例をイメージしやすくするため、シーメンスのミッドレンジ3D CAD「Solid Edge」を用いていた。

「Surfaceファミリー」を前面に押し出した日本マイクロソフトブース 「Surfaceファミリー」を前面に押し出した日本マイクロソフトブース

 ここからは、新ラインアップとなる「Surface Hub」と「Surface Studio」、新製品が発売されたばかりの「Surface Pro」、グラフィックス性能がさらに向上した「Surface Book」、それぞれの「働き方改革」のポイントを展示写真とともに紹介していこう。

コラボレーションデバイス「Surface Hub」の力

 2016年8月に発売されたSurface Hubは、チーム内の情報共有やブレーンストーミング、国内や海外の複数拠点をつないだ遠隔会議、経営指標を基にしたマネジメントによる意思決定、ショールームでの顧客向けプレゼンテーションなどで役立つコラボレーションを促進するデバイスだ。その名の通り「アイデアのハブになる、人と人をつなぐハブになる」(マイクロソフト)ことを目的に開発された。

 84インチ(もしくは55インチ)という大画面のタッチパネルは、最大100ポイントのタッチを認識することができる。タッチペンについても3本同時の入力が可能で、誰でもアイデアがひらめいた瞬間に書き込める。大画面にデータを表示するだけでなく、無線画面投影技術「Miracast」を使って、会議の各参加者が持つモバイルデバイスのコンテンツを手間無く出力することもできる。

 またSurface Hubに搭載されているカメラは1080pの映像を撮影でき、音声を取得する4エレメントアレイマイクも高性能だ。「会議室全体が映る画角の広いカメラや発言者の方向を識別するマイクが用いられており、大勢が参加する遠隔会議であっても、参加者それぞれの存在をしっかり認識できる」(マイクロソフト)という。

 DMS2017の展示では、ブース内ステージにSurface Hubの84インチモデルを設置し、技術セミナーの内容を参加者に分かりやすく伝えるなどしていた。55インチモデルも展示し、コラボレーションデバイスとしての使い勝手を確認できるようにしていた。

ブース内ステージの技術セミナーでは84インチモデルの「Surface Hub」を使用 ブース内ステージの技術セミナーでは84インチモデルの「Surface Hub」を使用

 発売から1年近く経過したSurface Hubだが、日本航空や資生堂といった社員のコラボレーション活性化や働き方改革に取り組む企業への導入が進むなど、着実に実績を積み重ねている。

より直感的な創作活動が可能な“キャンバス”になる「Surface Studio」

 2017年6月にラインアップを拡充したSurfaceファミリーの中で最も注目されているのがSurface Studioだろう。

 28インチの大画面、NVIDIAの高性能グラフィックスプロセッサといった構成要素だけを考えれば、3D CAD用のワークステーションと変わりがないようにも思える。しかし、「あなたのデスクをスタジオに」とうたうSurface Studioの最大の特徴は、独自の変形機構を持つ28インチの大画面タッチパネルが、設計業務をはじめとするクリエイティブな現場の“キャンバス”になるところにある。“キャンバス”が極めて高解像であることもポイントだ。4500×3000画素の4.5Kで、4Kディスプレイを上回る。

 この“キャンバス”は、直立させてもよし、製造台のように寝かせてもよしと、より直感的な創作活動につながる可能性を感じさせる。「Surface Proがモバイル2in1という新しいカテゴリーを作り出したように、Surface Studioも設計現場に新たな可能性を広げるだろう」(マイクロソフト)という。

 設計業務という意味では、Solid Edgeのような機構系3D CADだけでなく、より直感的なアイデアが求められるサーフェスモデリングや、建築系3D CADなどに活用範囲が広がっていきそうだ。

 DMSの展示では、新製品であるSurface Studioが設計現場でこれから見せてくれるであろう可能性に興味を持った多くの来場者が、実際の使用感などを試していた。

「Surface Studio」は設計者の新たな“キャンバス”となるか 「Surface Studio」は設計者の新たな“キャンバス”となるか

「Surface Pro」と「Surface Book」もパワーアップ

 設計業務にモビリティーをもたらす可能性を示してきたのが、Surface ProとSurface Bookだろう。

 Surfaceファミリーを代表する製品であるSurface Proを使えば、設計者をデスクに縛り付けるワークステーションがなくても、社外での簡単な設計業務や、設計データのビュワー、設計内容のプレゼンテーションなどを行える。Surface HubとSurface Studioの特徴でもあるタッチパネルとタッチペンはこのSurface Proから派生したものだ。もちろん、Surface Proもコンセプトデザインなどに活用できる。

 このSurface Proの新製品が、Surface Studioと同じく2017年6月のタイミングで投入された。これまで世代を重ねるごとに末尾の数字が増えてきたが、今回はあらためて「Surface Pro」という名称で発売されることになった(以下、新型Surface Pro)。

「Surfaceファミリー」を代表する「Surface Pro」は新製品が投入された 「Surfaceファミリー」を代表する「Surface Pro」は新製品が投入された

 新型Surface Proは、細部のデザインや内部設計を刷新することで、従来モデルの「Surface Pro 4」と比較して約20%のパフォーマンス向上を実現している。第7世代インテルCoreプロセッサを搭載し、約13.5時間のバッテリー駆動が可能で、重さは約770gと携帯性も抜群だ。

 2016年2月に初代モデルが発売されたSurface Bookは「妥協のない究極の1台」をうたうように、外部GPUを搭載しておりSurface Proと比べてグラフィックス性能が強化されている。ビュワーやプレゼンテーション用途からさらに踏み込み、詳細な設計業務もしっかり行えることから、設計業務のモビリティーをさらに高められる。海外出張などにはうってつけの1台だ。

 このSurface Bookのグラフィック性能をさらに強化したのが、2017年4月発売の「Surface Book(パフォーマンスベース搭載モデル)」である。GPUはNVIDIAの「GeForce GTX 965M」となり、より快適に設計業務を行えるようになった。

 Surface ProやSurface Bookは、シーメンスのSolid Edgeなど設計業務のモビリティーを重視する3D CADツールの認定を取得している。例えば、DMSの展示で展開されたSolid Edgeは、新バージョンの「ST10」に3Dスキャンデータから設計データを起こすリバースエンジニアリング機能を追加しているが、Surface ProやSurface Bookのタッチペンとの組み合わせでより効果を発揮させられるという。

「Surface Pro」や「Surface Book」は「Solid Edge」など設計業務のモビリティーを重視する3D CADツールの認定を取得している 「Surface Pro」や「Surface Book」は「Solid Edge」など設計業務のモビリティーを重視する3D CADツールの認定を取得している

 設計者の「働き方改革」の可能性をさらに広げていくSurfaceファミリー。その可能性はどこまで広がっていくのか、ぜひ注目してほしい。

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提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2017年8月11日